キャリアは上司との対話で決まる
なぜボスマネジメントが必要なのか

自分のキャリアを自らの意思によって納得できる方向へデザインしていくうえで、キーパーソンとなるのが「上司」である。次にどのような仕事へ挑戦できるのか、会社が自分に何を期待しているのか、どのような経験を積む機会があるのか、どうすれば評価が上がるのか。これらの情報を握っているのが上司であり、その影響力は極めて大きい。
キャリアを望ましい方向にコントロールしたいのであれば、上司との対話は不可欠である。そして、その対話において重要なのが「ボスマネジメント」だ。
ボスマネジメントとは、上司と誠実に対話を重ね、双方にとってWin-Winの関係を築きながら、自身の人生や環境をより良くしていくスキルである。すなわち、互いの目的達成に向けて、建設的な対話と交渉を行うことにほかならない。
上司との対話を後回しにした結果、キャリアの選択肢を狭めてしまった例もある。
30代後半のBさんは、自身の仕事に違和感を抱きながらも、「違う仕事に興味があると伝えれば評価が下がるのではないか」「多忙な上司に持ち出すほどの話ではない」「上司は自分の気持ちを理解してくれているはずだ」と考え、対話を先送りにしていた。
その後、組織改編が行われた結果、Bさんが望んでいた業務は別の担当者に割り当てられ、Bさんは「できるが、やりたくない業務」を継続せざるを得なくなった。Bさんは「半年前に一度でも、自分の考えを言葉にして伝えていれば、別の可能性があったかもしれない」と振り返っている。
キャリアは、あらかじめ考えを整理し、周囲へ伝えてこそ、実現の確率が高まる。その実現に欠かせないのが、自ら働きかける上司との対話である。




















