flier_logo
ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから
何がダサいを決めるのかの表紙

何がダサいを決めるのか


本書の要点

  • 私たちは、好きな服を自由に選んでいるつもりでも、実際には他者の視線や社会的期待を強く意識している。

  • ファッションには、「みんなと同じでいたい」という同調欲求と、「自分らしくありたい」という差別化欲求の両方が同時に存在している。

  • スーツは「社会人らしさ」や「信頼感」を象徴する服装として機能してきた。そのため、カジュアルなパーカーで仕事をすることは、従来の価値観への抵抗として受け止められることがある。

1 / 3

他人の視線に支配されるファッション

「パーカーおじさん」と「カジュアルおばさん」

Fran Rodriguez/gettyimages

近年、SNSでは服装をめぐる炎上がたびたび起きている。そのうち本書で取り上げるのが、「パーカーおじさん」や「カジュアルおばさん」といった言葉である。

2024年、あるコラムニストによる「40近くになってパーカーとかを着ているおじさんは結構おかしいと思う」という発言がSNSで拡散されると、多くの人々が反応した。著名人が「パーカーの何が悪いのか」と擁護する発言を行ったこともあり、大きな論争へと発展した。

また、「カジュアルおばさん」という言葉も話題になった。こちらは、大人の女性がロゴTシャツやスニーカー、デニムなどを組み合わせるのは「カジュアルおばさん」に見えてしまうから避けた方が良い、という、あるブロガーのアドバイスがきっかけだった。しかしSNSでは、「カジュアルおばさんだっていいじゃない」と反発する声も多く見られた。

これらの議論に共通しているのは、「年齢にふさわしい服装」が存在するという前提である。

ファッションについては、よく「TPOを意識するべきだ」と言われる。けれども、本来TPOとは「時間」「場所」「場面」を意味する言葉であり、「年齢」は含まれていない。それにもかかわらず、私たちは「大人はこうあるべき」「年相応の格好をするべき」というイメージを強く持っている。そして、そのイメージから外れた服装を見ると、違和感を覚え、ときには「ダサい」と感じて、他人の服装を評価したり批判したりするのだ。

なぜ私たちはそこまで他人の服装が気になるのだろうか。

もっと見る
この続きを見るには...
残り2358/3025文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2026.06.11
Copyright © 2026 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

「なんとなく不安」が消える本
「なんとなく不安」が消える本
加藤諦三
雑談する人はなぜかうまくいく
雑談する人はなぜかうまくいく
安田正
頭と心がすっきりする書く習慣
頭と心がすっきりする書く習慣
古川武士
血肉となる読書
血肉となる読書
秋満吉彦斎藤幸平小川公代安田登
いつも機嫌よくいられる本
いつも機嫌よくいられる本
岡崎かつひろ
静かな時間の使い方
静かな時間の使い方
安斎勇樹
2時間 de 資源史
2時間 de 資源史
村山秀太郎(監修)
AIの仮面を剥いでやる
AIの仮面を剥いでやる
ジョイ・ブオラムウィニ佐野千紘(訳)戸倉彩(監修)

同じカテゴリーの要約

教養としての三菱・三井・住友
教養としての三菱・三井・住友
山川清弘
何がダサいを決めるのか
何がダサいを決めるのか
平芳裕子
血肉となる読書
血肉となる読書
斎藤幸平小川公代安田登秋満吉彦
1日ごとに差が開く 天才たちのライフハック
1日ごとに差が開く 天才たちのライフハック
許成準
ニュー日本文学史
ニュー日本文学史
三宅香帆
フェミニズム
フェミニズム
江原由美子
絶望しかけた女子のための世界史
絶望しかけた女子のための世界史
ティチュー・ルコック鳥取絹子(訳)
書店に行くとだいたいイイコトが起こる
書店に行くとだいたいイイコトが起こる
杉浦正人
無料
君たちはどう生きるか
君たちはどう生きるか
吉野源三郎
資本主義と、生きていく。
資本主義と、生きていく。
品川皓亮