たった一人の熱狂

仕事と人生に効く51の言葉
未読
たった一人の熱狂
たった一人の熱狂
仕事と人生に効く51の言葉
著者
未読
たった一人の熱狂
著者
出版社
双葉社
定価
1,430円(税込)
出版日
2015年03月22日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.0
革新性
4.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

見城徹という人物は尋常な人ではない。この一冊に込められた熱い言葉に触れれば、その想いを強くすることだろう。今までの実績もさることながら、価値観が突き抜けていて、哲学の域に到達しているように感じられる。そんな普遍的な真実に刺さった51の言葉は、多くの読者の心を揺さぶるものだ。

本書は堀江貴文氏とサーバーエージェントの藤田晋社長が始めたサービスの「755」で、著者である見城氏がユーザーと真剣に向き合って語られた内容を土台に再構成されたものである。著者が繰り広げる人生問答は「見城徹の千本ノック道場」と呼ばれ、「奇跡のSNS」とも言われたそうだ。一読すれば、その理由も頷けるに違いない。著者の魂からの言葉が、見事に綴られているからである。その仕事観は凄まじいとも言えるもので、まるで人生の全てを仕事に捧げることで、人生に意味を持たせようとしているかのように感じられる。

著者の見城氏を尊敬する人は多いのではないか。その言葉を味わって読んでいくと、一つ一つの言葉に迫力と重みがあり、自分の行動および人生を変えていくための道しるべとなることに気付くだろう。本書は企業経営者や出版業界の方はさることながら、一段上のビジネスパーソンを目指す全ての方にとって、芯の太い心構えを持つために最適の書だ。一人でも多くの人がこの本に触れて、込められたメッセージを咀嚼し、より高みを目指す支えになればと願う。

ライター画像
大賀康史

著者

見城 徹(けんじょう・とおる)
1950年12月29日静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。静岡県立清水南高等学校を卒業し、慶應義塾大学法学部に進学。大学卒業後、廣済堂出版に入社。自身で企画した初めての『公文式算数の秘密』が38万部のベストセラー。75年、角川書店に入社。『野性時代』副編集長を経て、『月刊カドカワ』編集長に。『月刊カドカワ』時代には部数を30倍に伸ばす。400万部を超えた森村誠一の『人間の証明』や5本の直木賞作品をはじめ数々のヒット作を生み出し、41歳にして取締役編集部長に。93年、角川書店を退社。幻冬舎を設立。設立後、五木寛之『大河の一滴』、石原慎太郎『弟』、唐沢寿明『ふたり』、郷ひろみ『ダディ』、天童荒太『永遠の仔』、村上龍『13歳のハローワーク』、劇団ひとり『陰日向に咲く』、長谷部誠『心を整える』、渡辺和子『置かれた場所で咲きなさい』など21年間で21冊ものミリオンセラーを世に送り出す。著書に『編集者という病い』『異端者の快楽』。藤田晋との共著に『憂鬱でなければ、仕事じゃない』『絶望しきって死ぬために、今を熱狂して生きろ』などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    圧倒的努力とは、無理や不可能に立ち向かい、人があきらめても自分だけは苦難を極める努力を続けることだ。
  • 要点
    2
    売れる本は大衆の中でくすぶる欲望の奥深くに突き刺さっている。数字を出すコンテンツは優れているのだと肝に銘じるべきである。
  • 要点
    3
    最強のカードを簡単に入手できると考えるのは大間違いだ。キラーカードを握るためには、人の何倍、何十倍という苦しい努力を重ねなければならない。
  • 要点
    4
    つまらないことを人に頼まず、人の重要な頼みは全力で引き受けることが、「安目を売らない」ということである。

要約

仕事に熱狂する

なぜ仕事に熱狂するのか
AID/a.collectionRF/Thinkstock

著者が仕事に熱狂する理由は、死の虚しさを紛らわせるためなのだという。人は誰もが、死を背負って生き、生から死への道は一方通行である。著者が7~8歳の頃、近所のおばさんが突然亡くなり、「自分の命には限りがあるのだ」と気付き、虚しくて一日中泣いた。

人が生まれてから、死という終着地点までの間に、不公平や不平等などの個人差が表れる。死という絶対的な存在の前の生の虚しさを紛らわせるために、著者は常に何かに入れ込んできたのである。生の虚しさを紛らわせるのは、「仕事」、「恋愛」、「友情」、「家族」、「金」、と人によっては「宗教」の6つしかないだろう。もしも、宝くじで20億円が当たったとしても、仕事をすぐにリタイアするなど問題外だ。余計に死への一方通行を歩む虚しさに苛まれることが明白だからである。

8、9年前、GMOインターネットの熊谷氏は消費者金融を買収後、法律の変更のせいで、一瞬にして会社が債務超過の危機に陥った。その当時、熊谷氏は著者に、仕事を辞めてハワイで悠々自適に暮らすか、私財を投じて再チャレンジするか、どちらが良いか尋ねたのだが、著者は即答した。そして、熊谷氏は170億円もの全私財を投入し、辛く険しい戦場へと飛び込んだ。

仕事は辛く苦しいものだが、対世界の関わりを失った生き方の方が、よっぽど苦しいのではないか。だからこそ、スリリングでエキサイティングで、ワクワクする仕事をしていたいと著者は考えている。

結果が出ない努力に意味はない

著者は仕事に関しては、「成功」という結果が出ない努力に意味はない、と言い切っている。何かの成功を「運がいいですね」という人もいるが、「おかげさまで運がいいんですよ」と返しながら、自分の血の滲むような努力を思い、心の中で舌打ちをしている。成果の裏には、人の100倍の努力があるのだ。

圧倒的努力とは、無理や不可能に立ち向かい、人があきらめても自分だけは苦難を極める努力を続けることだ。辛さで連日悪夢にうなされることもある。「憂鬱でなければ、仕事じゃない」。毎日辛くて憂鬱な仕事であってこそ、挑戦しているということだ。

著者が初めて石原慎太郎氏に会いに行ったとき、石原氏の著作の『太陽の季節』と『処刑の部屋』を目の前で全文暗誦してみせた。石原氏はそこで共に仕事をすることを約束したのである。このような圧倒的な努力はできるかできないか、ではない。やるかやらないかの勝負なのだ。

売れない本に価値はない
DAJ/Thinkstock

著者には新入社員として入った廣済堂出版を辞め、文芸の編集者を志し、角川書店でアルバイトを始めたという経緯がある。そこで見込まれて、社員採用の話と希望部署を聞かれ、迷わず文芸誌の「野生時代」を選んだ。

次々と作家にアタックして、今まで角川書店で扱えなかった作家の原稿を「野生時代」に載せていき、最盛期は「野生時代」の原稿の8割を担当していた。「野生時代」はベストセラーや直木賞、芥川賞を生み出す雑誌に変貌を遂げていった。

よく出版社では売れなかったけどいい本、という表現がなされがちだが、そのような言い訳は一切行うべきではない。

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要約公開日 2015.05.18
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