研修・セミナー講師が企業・研修会社から「選ばれる力」

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研修・セミナー講師が企業・研修会社から「選ばれる力」
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出版社
同文舘出版

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出版日
2015年09月25日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.5
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おすすめポイント

華々しい活躍を続け、仕事の依頼が引きも切らない講師と、研修会社からも推薦されず仕事がなくなってしまった講師。この違いを生み出したのは何だったのか? この問いに対する答えと、選ばれる講師になるための法則を解き明かしたのが本書である。

本書では、研修・セミナー業界の構造、クライアント(企業)が求める講師像、エージェントの特徴や講師に対する目のつけどころ、そして「選ばれる講師」になるために必要なスタンス、マーケティング・営業戦略が一挙に紹介されている。プレゼンなどの講義スキルに関する本はたくさんあるが、講師に求められるスタンスやマーケティング戦略を体系化した本は類書がないだろう。

研修業界で10年以上、講師の目利き・プロデューサーとして活躍してきた著者ならではの視点やアドバイスは、非常に説得力がある。また、様々な企業や研修会社への徹底したヒアリングから浮き彫りになる「講師へのニーズ、本音」は、貴重なものばかりだ。

本書から一貫して伝わってくるのは、講師としての人間性がいかに重要であるかというメッセージである。講師や、講師を志す方だけでなく、企業で研修に携わる方、研修会社の担当者にとって必読の一冊である。同時に、昇進や希望のプロジェクトの参加などをめざし、「選ばれる人材」であり続けたいビジネスパーソンにもおすすめしたい。

ライター画像
松尾美里

著者

原 佳弘(はら・よしひろ)
Brew株式会社 代表取締役
中小企業診断士、セミナー/研修プロデューサー
1973年生まれ、横浜市立大学卒業。2000年、中小企業診断士取得。その後、セミナー・研修会社に転職。その中で、100人以上の講師・コンサルタントと会い、100本以上の法人セミナーを実施、100社以上の企業へ営業活動を行う。自らも研修講師、コンサルタントとして活動するも、セミナーや研修の企画設計の奥深さと面白さに気付き、裏方のプロデューサーとなることを決意。以来、セミナーや研修プログラムの企画開発と販促マーケティングを専門とする。
2014年5月、Brew株式会社を創業。社名の由来は「人が育つ環境を醸成する=土壌を創る」、「各人各様の旨みを引き出す」という思いをこめて命名。主に、企業向けの研修サービスを行う他、野球場のビールの売り子さん等、販売員の分析に関する記事執筆を行っている。

本書の要点

  • 要点
    1
    研修の目的は問題解決であり、講師の役割は、受講生本人に問題解決に取り組んでもらうよう導くことである。
  • 要点
    2
    選ばれる講師になるには、「また頼みたいと思わせる姿勢や視点、熱意(=スタンス)」と、「あの専門の先生にお願いしたいと理解・納得してもらうためのマーケティング戦略」の両方が必要となる。
  • 要点
    3
    講師のマーケティング戦略は、STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)と4P(商品、価格、販促、チャネルの戦略)の2つのステップから成り立っている。

要約

選ばれる研修講師になろう!

研修の目的は「相手の問題解決」

研修の目的は問題解決であり、講師の役割は、受講生本人に問題解決に取り組んでもらうよう導くことである。あくまで問題解決が重要であって、「教えること」はその一手段にすぎない。

著者は多くの講師と会ってきたが、評価が高い講師には仕事の依頼が集中する一方で、次の依頼が来ない講師も多く見てきた。その差を生んだポイントや法則を本書で紹介していく。

エージェントを知ることの重要性

エージェントと組むメリット

エージェントとは、講師に代わってセミナーの参加者を集め、企業から研修の仕事を請け負ってくる存在である。講師はエージェントと組めば、仕事がキャンセルされるリスクを回避でき、集客や営業を任せて講義や講義準備に集中できるといったメリットが得られる。

講師が企業に直接売り込むと、講師のブランド価値を損なうおそれがある。そこで著者は、「エージェントを通じて売れる方法」を推奨している。その理由をいくつか紹介しよう。

1つ目は、多種多様な企業を熟知したエージェントが企業のニーズを教えてくれるからである。プロダクトアウトな発想になりがちな講師に「顧客視点」を与えてくれる。2つ目は、企業が講師を選ぶ際、エージェントでの実績を判断基準としており、そこでの経験が大きな信頼につながるからである。

エージェントの心を動かす講師とは?
©iStock.com/vicky_81

エージェントに履歴書を送る際、どんな点に注意したらいいだろうか。重要なのはエージェントの立場に立って、わかりやすく簡潔に経歴や実績をまとめることである。

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要約公開日 2015.11.18
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