ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学

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ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学
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ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学
出版社
定価
1,980円(税込)
出版日
2015年11月24日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.0
革新性
4.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

ビジネススクールで習う経営戦略論の教科書の内容は、この四半世紀近くほとんど変わっていないと聞くと、驚く人も多いのではないだろうか。では、ビジネススクールでは教わらない、世界最先端の経営学者たちの知見とはどのようなものなのか。それらをコンパクトにまとめたのが本書である。

本書では、世界の経営学の最前線にふれてきた気鋭の経営学者である著者が、ビジネスの現場に応用できる重要な経営学の知見を26章にわたって紹介している。テーマは、競争戦略の誤解、成功しやすいビジネスモデルの条件、イノベーションを起こすための「両利きの経営」、組織の学習力を高める方法、グローバルという幻想、起業活性化のために必要なこと、海外経営大学院の知られざる実態など、どれも知的好奇心をくすぐるものばかりである。また、「リアル・オプション理論」や「トランザクティブ・メモリー」など、組織の課題解決に寄与する、旬なキーワードが、随所でわかりやすく解説されている。業種や職種を越えて、どのビジネスパーソンも必ず読むべき内容だといってよい。

経営学というと難しい印象があるが、本書に登場するテーマは、「チャラ男と根回しオヤジこそが最強のコンビ」「日本最強の後継社長は婿養子」などと、いたって明快かつ興味を引くように解説されているので、あっという間に読み進められ、固定観念が覆されるはずだ。世界最先端の経営学の世界へようこそ!

ライター画像
松尾美里

著者

入山 章栄(いりやま・あきえ)
早稲田大学ビジネススクール准教授
慶応義塾大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科修士課程修了。三菱総合研究所で主に自動車メーカー・国内外政府機関への調査・コンサルティング業務に従事した後、2008年に米ピッツバーグ大学経営大学院よりPh.D.を取得。同年より米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクール助教授。2013年から現職。Strategic Management Journal, Journal of International Business Studiesなど国際的な主要経営学術誌に論文を発表している。著書に『世界の経営学者はいま何を考えているのか』(英治出版)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    競争戦略は適用範囲が限られており、IO型、チェンバレン型、シュペンター型という競争の型ごとに、適用できる戦略が異なっている。不確実性が高いシュペンター型の業界では、小規模な挑戦を試みる「リアル・オプション理論」が有効だ。
  • 要点
    2
    イノベーションを起こすには、知の範囲を広げる「知の探索」と、特定分野の知を継続的に深める「知の深化」をバランスよく進める「両利きの経営」が必要である。
  • 要点
    3
    組織の学習力を高めるには、直接対話の機会を増やし、トランザクティブ・メモリーを高めることが重要だ。

要約

今、必要な世界最先端の経営学

なぜビジネススクールでは最先端の経営学が学べないのか?

ビジネススクールで教えられる経営戦略論の教科書の内容は、この四半世紀近くほとんど変わっていない。また、教科書に登場する、ポーターの「ファイブ・フォース分析」のような基本ツールの大部分を、現在の経営学者はほぼ研究対象にしてないという。なぜビジネススクールでは、世界最先端の経営学が学べないのだろうか。

世界の経営学者たちは、知的好奇心を推進力とし、科学的な手法によって「ビジネスの真理」の探求をめざしている。また、経営学の世界で優れた研究と評価されるための基準は、厳密な理論展開と実証分析を求める「厳密性」と、「知的に新しいかどうか」が軸となっている。その結果、「実務で役立つかどうか」という軸にかけるウェイトは小さくなってしまう。おまけに、経営学の知見を実務に応用しやすいように、分析ツールに落とし込むことは、学術業績として認められていない。その結果、知見がビジネススクールの教科書に反映されづらい状況になっているのだ。

そこで本書は、ビジネススクールの授業でなかなか知り得ない、世界最先端の経営学の知見に読者がふれることを目的としている。

【必読ポイント!】 競争戦略の誤解

企業の戦略がうまくいかない根本的な理由
opolja/iStock/Thinkstock

日本の多くのビジネスパーソンが自社の戦略に悩んでいる。しかし、戦略にはそれぞれ通用できる範囲があるため、他業種で成功した戦略をそのまま自社に応用してもうまくいかないという点は、あまり共有されていないのが現状だ。ここでは、「特定の業界・市場で企業がどんな戦い方をしていくか」という競争戦略を取り上げる。

競争戦略で代表的なのは、次の二つである。

一つ目は、ポーターが提唱する、自社が業界内でどんな製品・サービスを提供していくかを定める「ポジショニング戦略」に代表される「SCP戦略」である。

二つ目は、米ユタ大学のジェイ・バーニーが中心となって打ち立てた「リソース・ベースト・ビュー(RBV)」戦略である。優れた人材や他社がまねできない技術といった、独自の強みを磨くことで、競争優位を獲得するという考え方だ。

競争の型に注目できているか?
kaspiic/iStock/Thinkstock

ここで大事なのは、SCP戦略もRBV戦略も適用範囲が限られているため、次に述べる三つの「競争の型」ごとに、適用できる戦略が異なるという点である。

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