人生ドラクエ化マニュアルII

未読
人生ドラクエ化マニュアルII
人生ドラクエ化マニュアルII
著者
未読
人生ドラクエ化マニュアルII
著者
出版社
ワニブックス
出版日
2016年02月27日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

予測できない展開、次々と襲いかかる困難。人生はゲームと似ている。しかし、ゲームは楽しめるのに、人生が辛く苦しいのはどうしてだろうか。人生を「ドラゴンクエスト(以下ドラクエ)」のようなゲームになぞらえ、数多くの障害(敵)を乗り越える人生を「楽しい」と感じられるように導くのが本書である。

まず、第1章の「人生ドラクエ化理論」には、前作『人生ドラクエ化マニュアル』の内容がコンパクトにまとまっており、具体的な「敵」とその攻略法は第2章で詳しく述べられている。また、第3章では、よくある人生の迷いとその解消策が述べられ、巻末には、学びを実践するためのツールとして、ドラクエさながらの「クエストカード」が収録されているという充実ぶりだ。

不安定な将来を悲観して「一寸先は闇」だと思えるかもしれない。しかし、不安定な状況が変わらないのならば、洞窟を探検しているのだと前向きに解釈してみるとよい。出口を求めて手探りで進むうちに、多くの気づきやアイディアといった「宝」を手にすることができる。

さらには、スティーブ・ジョブズやカーネル・サンダース、松本清張、エリザベス・テイラーといった著名人の言葉が登場し、著者の主張に説得力を与えている。著者の文体はとてもカジュアルだが、示唆している内容はとても深い。前作『人生ドラクエ化マニュアル』を読んだ方もそうでない方も、読み進めていくうちに、心の中の霧がどんどん晴れていくような感覚を味わえるだろう。

ライター画像
下良果林

著者

JUNZO
大学4年時、ゲームメーカー4社の面接試験を受け、エニックスに就職。エニックスで仕事をしている最中に、人生ゲーム化理論を発見。「人様のテレビゲームを作ってる場合じゃない!自分の人生をゲーム化するほうが先決だ!」と気づき、エニックスに辞表を提出し独立。独立後は、情報誌創刊、電子ペット企画開発、銀座で占いビジネス展開、商品評価サイト企画運営、著書出版などなど……あらゆるゲーム目的(やりたいこと)を楽しみながら全て実現させる。そして自ら編み出した「人生ゲーム化理論」を自分だけのものにするのは、もったいないと気づき、新たに「本として出版!」というゲーム目的を設定し、実際には『人生ドラクエ化マニュアル』が出版された。つまり、「人生ゲーム化理論」は単なる空論ではなく、著書の体験に裏打ちされた実論なのだ。第1弾がゲームファンを中心に熱狂的に支持され、それを受けて第2弾となる本著『人生ドラクエ化マニュアルII』が出版された。

本書の要点

  • 要点
    1
    ゲームの三大要素は、「目的」「ルール」「敵」だ。人生とは、血沸き肉躍る目的を自ら設定し、独自ルールを見極めながら、難題を攻略することに楽しみを見出すゲームである。
  • 要点
    2
    興味のおもむくままに行動することで、いつか「これだ」と思える目的に出合うことができる。
  • 要点
    3
    アイディアは、テーマとヒントの組み合わせによってはじめて生まれるものだ。ヒントを探す旅こそが重要である。
  • 要点
    4
    「今ある時間の再配分」といった効率化を取り入れることで、「時間がない」という課題を克服できる。

要約

人生ドラクエ化理論誕生物語

ゲームとは何か

大手ゲームメーカー入社初日、著者は上司から「ゲームとは?」というテーマでレポートを作成するよう指示された。しかし、ゲームについて定義づけられそうな哲学書など見つからない。そこでまず、「遊び」に関する哲学書『ホモ・ルーデンス』(ホイジンガ著)と『遊びと人間』(カイヨワ著)を参考とした。

『ホモ・ルーデンス』では、遊びには「自分で決めた規則」があり、プレイヤーの特徴はルールを守り、競争的であることだと書かれていた。そして、遊びとは何かを求める闘争、もしくは何かをあらわす表現のいずれかであると述べられている。また、『遊びと人間』においても、遊びは規則のある活動とされ、「競争」に分類される遊びも存在すると語られている。次に、ゲーム「ドラゴンクエスト(以下ドラクエ)」のマニュアルと、上記の本を見比べ、類似点を探した。

その後、著者は、「ゲームとは楽しいもの」という要素を加え、ゲームとは「目的を達成するためのルールに基づいた敵との楽しい闘い」であると定義した。例えばゲームのドラクエにこの定義を当てはめると、ゲーム上の地名アレフガルドの平和を取り戻すという「目的」を達成するために、独自の「ルール」に基づいた「敵」との闘いを楽しむことだと説明できる。

人生を楽しむための考え方
alphaspirit/iStock/Thinkstock

ゲームの三大要素は「目的」「ルール」「敵」である。これらの要素を人生にも当てはめてみると、どのような障害に遭遇しようとも悲観的にならず、むしろその攻略に楽しさを見出すことができる。もちろん、ゲームの目的そのものに面白さを感じられないと、ゲームを楽しむことはできない。だからこそ、血沸き肉躍る目的設定が重要となる。

しかし、ドラクエと人生には決定的な違いもある。それは、目的を自分で設定、変更できること、プレイ時間に制限があり寿命が尽きたら当然継続不可となることである。さらに、人生においては、負けても「こうやってはダメだ」という経験値が積み重なり、敵に勝っても負けても経験値がプラスに転じる。ならば、どんどん行動し、プレイを楽しむしかない。

つまり、人生をゲーム化して楽しむには、

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要約公開日 2016.06.21
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