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「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考の表紙

「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考


本書の要点

  • 東大生の「頭のよさ」は、日常のすべてを学びに活かす「解像度の高さ」に起因する。この視点は、思考法を変えれば誰でも会得できるものである。

  • 東大生は丸暗記をしない。覚えるべき事項を関連づけたり、その事項が誕生した理由を探ったりすることで、簡単に覚えられる。

  • 発想力が高い人は、1に対して10のものの見方を知っている。

  • 問題解決力の鍵は、「ミクロの視点」と「マクロの視点」を持つことだ。

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【必読ポイント!】「東大生の頭のよさ」は日常生活でつくられる

高解像度で世の中を見て、学んでいる

xijian/gettyimages

なぜ東大生は「頭がいい」と言われるのか。彼らは先天的に頭がいいわけではない。「当たり前のことを当たり前に積み重ねてきた結果」として、東大生になったのだ。

では、どうすれば頭がよくなるのだろうか。最大のポイントは「日常の解像度」にある。写真には、ピンボケしている低解像度のものもあれば、細かい部分まで見える高解像度のものもある。頭のいい人は、高解像度で世の中を見て、身の回りのことすべてから学んでいるのだ。

著者の友人に、外国人の恋人ができて、英語が急激に上達した人がいる。彼は恋人ができてから、電車の英語のアナウンスが急に英語の教材のように聞こえるようになったという。看板やメニューの英語表記、日常で使うカタカナ語、商品名などに含まれる英単語……すべてが英語の勉強のための手段に見えたそうだ。同じ景色を見ていても、ある人には英語の勉強になる一方で、ある人にはただの景色。これこそが「日常の解像度の違い」であり、大きな差を生む。

東大生にとっては、日常的なものやありふれたもの、すべてが学びの対象だ。たとえば、コンビニで買った牛乳が群馬県産で、「え? 牛乳といえば北海道なんじゃないの? なぜ北関東で牛乳がつくられているの?」と考えて、調べてみる。牛乳というありふれたものをよく観察し、「なぜ?」という疑問をぶつけることで、新たな知識を得ているのだ。この「日常の解像度」は、思考法を変えれば誰でも簡単に高められる。

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東大生の記憶力

「関連づけ」で丸暗記せずに記憶する

日常の解像度が高い人は、記憶力も高い。たとえば、「結合する」という意味の英単語「unite」を覚えようとしたとき、何度も見る、10回書く、語呂合わせをするといった方法が考えられるだろう。いずれも手段としては正しいものだ。一方、東大生の場合は、やみくもに暗記するのではなく、「見方」を変えて覚えようとする。

「USA」=「ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ」の「ユナイテッド」は、この「unite」である。アメリカは、たくさんの州(ステイツ)が集まって作られた国。つまり、「ユナイテッド・ステイツ」は州が「結合して」つくられているという意味だ。

「uni(ユニ)」という言葉には「1つ」という意味がある。ユニを使った英単語には、「ユニフォーム=1つの服に統一したもの」「ユニーク=他にはない1つの個性」など、「1つ」という意味がどこかに入っている。つまり、「unite」は「統一する」という意味に等しい。

ここまで考えていくと、苦労せずとも「unite」の意味を覚えられるはずだ。記憶力がいい人は、覚えるべき事項を関連づけたり、その事項が誕生した理由を探ったりすることで、丸暗記せずに記憶に定着させている。

「原因思考」でうまく情報を記憶する

DragonImages/gettyimages

脳に記憶を収納する「クローゼット」があるとする。記憶力のいい人は、クローゼットの容量が特別に大きいわけではない。うまく収納するから、多くの情報を棚にしまえるだけだ。記憶力がいい人とは、「記憶することを最小限にとどめている人」なのである。

上手に収納していれば、「引き出す」ことも簡単だ。

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要約公開日 2020.10.08
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