「ここだけの話」を聞く技術の表紙

「ここだけの話」を聞く技術

できる人だけが知っている

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本書の要点

  • 会話の沈黙を恐れることはない。大事なのは、相手が「話したい」と思うリズムを作ることだ。

  • 「よくしゃべる人」は取材が自己アピールの場になりやすい。ほかでは聞けない話を引き出し、意外な魅力を発見してあげるのが聞き手の腕の見せどころだ。

  • 人は自分に対する「関心」がいちばん嬉しい。相手が誰であれ、関心を持って接すると「壁」は自然と取り払われるだろう。

  • これからの時代は、「ここだけの話」を聞き出す「聞き倒す技術」が必要だ。

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【必読ポイント!】しゃべらない人の「壁」を崩す方法

沈黙を恐れなくてもいい

よく「会話の沈黙が怖い」という声を聞くが、会話に沈黙ができるのは自然なことだ。そもそも、「沈黙を作らないこと」が会話の目的ではないはずである。

著者が沈黙の時間に使う手は、「なるほど〜、そうなんですね」と間を作りながら、目の前の料理やドリンクについて触れることだ。著者はよくラーメン店を取材するが、しゃべらない店主はとても多い。そういった相手と接するときは、まくしたてず、ゆっくりとした会話のペースを保つようにしている。

会話中、何よりも大事なのは相手が「話したい」と思うリズムを作ることだ。話題に困っても焦らず「このコーヒー、あったまりますね〜」などとつなぎ、心地よい空気を作ることを意識しよう。

下手な“よいしょ”はしない

SDI Productions/gettyimages

「円滑なコミュニケーションを取るためには、明るくないといけない」と思い込んでいないだろうか。天性の明るさの持ち主ならいざ知らず、そうでない人には酷である。実際、世で活躍しているインタビュアーや司会者たちすべてが、底抜けに明るいというわけではない。

会話やコミュニケーションは、相手があって成り立つものだ。そのためコミュニケーションの「正解」は、相手に合わせることである。相手の明るさに合わせて自分の明るさレベルを変えていければ、尚よいだろう。

とはいえ、相手から多くの言葉を引き出すために“よいしょ”してしまう人もいるかもしれない。だが著者の経験上、よいしょがいい結果を生むことはない。お世辞であるよいしょは中身がなく、相手にも伝わってしまう。とくに有名な人は褒められ慣れているため、その人の薄っぺらさをすぐに見抜くだろう。

安易に懐に入ろうとするより、「正面からいってもどうせ敵わない人だ」と開き直ってしまおう。等身大の自分でぶつかっていく方がよりよい結果につながるはずだ。

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要約公開日 2024.06.30
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