言葉にする習慣の表紙

言葉にする習慣

思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方


本書の要点

  • 言葉にして「伝える」ためには、「自分の思い」がなければならない。まずは自分の中に「自分の言葉」を持つことが大切だ。

  • 話がまとまらない人は、まとめようとしすぎる傾向にある。大事なのは、相手が必要としている情報を、適切な順番で提示することだ。

  • 言葉にする習慣は、自分と相手の言葉にならない思いに目を向けることだ。言葉にする習慣が身につくと、心の奥深くで人とつながる関係性を築けるようになる。

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【必読ポイント!】 思いを言葉にする

とにかく口に出して、メモをする

伝え方や文章の書き方、話し方の本を読んだだけでは言葉にする力を身につけることはできない。「どんな視点で何を言うか」を決めずに「どう伝えるか」というテクニックに走っても、人の心を動かせないからだ。

本書では、まず、「伝えたいこと」を見つけるトレーニングを行う。自分の中で言いたいことをはっきりさせ、自分の思いや考えをつくっていく。それから、それを相手に伝わる言葉に変換する「伝え方」を身につける。「伝えたいこと」が自分の中で十分にできあがってから、それをどう伝えるかを考える、という順番だ。この順番を守らなければ、形が整っていてもからっぽの言葉になってしまう。

言語化のスタートは、自分の中に思いや意見を育てることだ。とにかく口に出してメモする習慣をつけよう。言葉は、頭の中にあるときはとらえどころがなく、すぐに消えてしまう。口に出してメモすることで、思いの輪郭をとらえることができる。誰かに話したことをメモするのも有効だ。話を聞いてもらっているうちに、頭が整理されることも多いからだ。単語やキーワードだけでも効果がある。

観察する

filadendron/gettyimages

観察眼を養うことも大切だ。うまく言葉にできない人の多くは、いろいろなことを1つの大きな袋に入れてしまいがちだ。

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要約公開日 2024.10.28
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