感情を出したほうが好かれるの表紙

感情を出したほうが好かれる


本書の要点

  • 自分を出していない人は、「自分を出したら嫌われる」と思いこんでいる。しかし、ありのままの自分を出しているほうがむしろ好かれる。

  • 大人が見捨てられる不安を持つのは、相手に原因があるわけではない。その人が自信をなくして、自分を出せないことが原因だ。相手に迎合するのではなく、自分の判断で行動し、その結果に責任を負わなければならない。

  • 自己犠牲をやめないのは、その人にとって犠牲的役割に意味があるからだ。犠牲的役割を演じることはやめたほうが、周囲に心の温かい人が集まってくる。

1 / 4

なぜ自分らしく生きられないのか

無理をしないと、他人から受け入れられないのか?

人から気に入られるために相手を喜ばせようとする人は、自分の感情を偽っている。つまらないのに「おもしろい」と言い、理不尽な頼まれごとに心の中では怒りながらも「わかりました」と明るく返す。好かれたい、愛されたい、嫌われたくないと思うがゆえに無理をする。無理をしているから、期待通りに好かれてもスッキリしない。自分の気持ちに無理を続けていると、相手に憎しみを抱くようになる。その感情を意識していても、無意識に追いやっていても、その人といると不快感が出てくるようになる。相手に好かれよう、気に入られようと自分を犠牲にしても、相手から都合のいい存在としてしか見られない。気に入られようとする姿勢はずるさにつながるから、尊敬を得られないのだ。

「ありのままの自分」のほうが好かれる

Bevan Goldswain/gettyimages

自分を出すということは、リラックスし、無理をしないということだ。自分を出すというと、個性を出すとか、わがままを通すことを想像する人がいるが、そうではない。自分を出すとは、相手に好かれるために特別なことをせず、安心して行動できる状態のことだ。自分の格好を意識しないで、椅子に腰掛けて話しているときは、相手と心がふれあっている。それが大切なのだ。それが「こころ」なのである。自分を出していない人は、「自分を出したら嫌われる」と思っている。それはまったく逆だ。自分を隠しているときには不安で緊張しているから、そのストレスが周りを拒否している雰囲気をつくる。

もっと見る
この続きを見るには...
残り530/4701文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2024.11.22
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

努力は仕組み化できる
努力は仕組み化できる
山根承子
精神科医Tomyの人づきあいはテキトーでいいのよ
精神科医Tomyの人づきあいはテキトーでいいのよ
精神科医Tomy
「ToDoリスト」は捨てていい。
「ToDoリスト」は捨てていい。
佐々木正悟
ビジネス心理学大全
ビジネス心理学大全
榎本博明
対人心理学BEST100
対人心理学BEST100
内藤誼人
親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?
親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?
橘玲
言葉にする習慣
言葉にする習慣
さわらぎ寛子
人はどう悩むのか
人はどう悩むのか
久坂部羊

同じカテゴリーの要約

壁打ちは最強の思考術である
壁打ちは最強の思考術である
伊藤羊一
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
橘玲樺山美夏
とりあえずやってみる技術
とりあえずやってみる技術
堀田秀吾
無料
肩書がなくても選ばれる人になる
肩書がなくても選ばれる人になる
有川真由美
子どもが本当に思っていること
子どもが本当に思っていること
精神科医さわ
忘我思考
忘我思考
伊藤東凌
ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科
ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科
堀田秀吾
ハーバードの心理学講義
ハーバードの心理学講義
ブライアン・R・リトル児島修(訳)
なぜあの人は同じミスを何度もするのか
なぜあの人は同じミスを何度もするのか
榎本博明
1つの習慣
1つの習慣
横山直宏