肩書がなくても選ばれる人になる
肩書がなくても選ばれる人になる
幸せな働き方がつづく45のヒント
NEW
肩書がなくても選ばれる人になる
出版社
ワン・パブリッシング

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出版日
2025年06月26日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

会社に勤めていると、部署や役職などを与えられることが当たり前になりすぎていて、会社の肩書がない状態で生きていくイメージをしづらい。しかし、終身雇用の前提が崩れた今、「肩書のない自分」を想像してみないわけにもいかない。では、どうしたら肩書がなくなっても「あなたにお願いしたい」と言われる人になれるのか。

本書『肩書がなくても選ばれる人になる』は、会社という枠だけに頼らずに、自分の力で選ばれ続けるための45のヒントを紹介する。やりたいことに楽しそうに取り組むこと、スキルを「使える力」として身につけること、人として信頼されることが何より大切であることなど、働くうえで意識しておきたい姿勢が具体的に提示される。また、突然の職場の閉鎖でキャリアダウンしてしまった人と、キャリアアップを実現した人との違いなど、生々しくも参考になるエピソードも満載だ。

本書を読むと、「肩書がなくても選ばれる人になる」ための努力は、肩書があるうちからやっておかなければならないことがよくわかる。いざ肩書がなくなってから「選ばれる」ために動き出すのでは遅すぎる。今、肩書があるのであれば、それを最大限活かして、自分を高めていかなければならないのだ。そうして仕事に向き合っていれば、おのずと今所属している組織での評価も上がっていくはずだ。今すぐに転職や独立を考えているというわけではない人にこそ、本書をおすすめしたい。

ライター画像
池田友美

著者

有川真由美(ありかわ まゆみ)
作家、写真家。鹿児島県姶良市出身。台湾国立高雄第一科技大学応用日本語学科修士課程修了。化粧品会社事務、塾講師、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリー情報誌編集者など、多くの職業経験を生かして、働く人へのアドバイスをまとめた書籍を刊行。約50カ国を旅し、旅エッセイも手がける。
著書に『一緒にいると楽しい人、疲れる人』(PHP研究所)、『いつも機嫌がいい人の小さな習慣 仕事も人間関係もうまくいく88のヒント』(毎日新聞出版)、『感情に振りまわされない——働く女のお金のルール』(きずな出版)、『「気にしない」女はすべてうまくいく』(秀和システム)など多数。韓国、中国、台湾、ベトナムでも翻訳される。
内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室「暮らしの質」向上検討会委員(2014-2015)。日本ペンクラブ会員。

本書の要点

  • 要点
    1
    “やりたいことを楽しみ、ワクワク感を武器にする”ことが、肩書がなくても自然と選ばれる第一歩である。
  • 要点
    2
    スキルは資格だけでなく「使える力」として更新し続ける必要がある。プロフェッショナルを育てるのは、インプットとアウトプットの循環だ。
  • 要点
    3
    信頼関係は、目の前の人に丁寧に接することや、感謝や尊敬の念を都度伝えることによって築かれる。そして得た縁が、会社を離れても人を引きつける力となる。

要約

「肩書がなくても選ばれる人」は、なにが違うのか

お金や評価より、やりたいことをやる

どんな職種においても、仕事が集まったり、チャンスがやってきたりするのは、「やりたいことを楽しそうにやっている」人だ。まずお伝えしたいのは「仕事は仕事。遊びは遊び」と切り離すのではなく、仕事そのものを遊びのように面白がり、楽しめる人こそが、「肩書がなくても選ばれる」ということだ。

近年では「仕事」の意味合いは大きく変わり、経済的な報酬よりもやり甲斐や充足感など、“心の報酬”を得ようとする人が増えてきた。それでもなお、“心の報酬”をないがしろにする人は少なくない。著者自身、20代30代の頃はとにかくお金を稼ぎたい、周りに認めてもらいたい、と必死だった。しかし、どうしても「認めてもらえる自分」にはなれなかった。そこで、開き直って好きなように生きようと「面白そう」「やってみたい」と心躍る仕事に飛び込んでいったところ、どんどん他の仕事がオファーされるようになった。不思議なことに、やりたいことを好き放題やりはじめてからのほうが、周りにも認められるようになったのだ。

やりたくないことを嫌々やっていても、どこかでうまくいかなくなる。いい仕事をしようと思うなら、好きなことをやるか、やっていることを好きになるかしかない。「ワクワクする」気持ちを“武器”にすることが、「肩書がなくても選ばれる人」になる第一歩だ。

会社の“内側”より“外側”を見て変化に適応する
maruco/gettyimages

著者の住んでいた地方では、時代の流れである大企業の工場が閉鎖され、大量の失業者が出ることになった。安定した会社で定年まで働くつもりでいた人のほとんどは、いい条件の転職先が見つからず、キャリアダウンすることになった。そんななかでもほかの会社から声をかけられたり、独立したりして、キャリアアップを果たした人たちがわずかながらいた。そうした人たちはきまって、会社のなかにいる間に研修を受けたり資格を取得したり、社外での人間関係をつくったりしていた。会社の肩書があるうちに、会社の外で通用するスキルを身につけていたのだ。

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要約公開日 2025.09.24
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