どんな職種においても、仕事が集まったり、チャンスがやってきたりするのは、「やりたいことを楽しそうにやっている」人だ。まずお伝えしたいのは「仕事は仕事。遊びは遊び」と切り離すのではなく、仕事そのものを遊びのように面白がり、楽しめる人こそが、「肩書がなくても選ばれる」ということだ。
近年では「仕事」の意味合いは大きく変わり、経済的な報酬よりもやり甲斐や充足感など、“心の報酬”を得ようとする人が増えてきた。それでもなお、“心の報酬”をないがしろにする人は少なくない。著者自身、20代30代の頃はとにかくお金を稼ぎたい、周りに認めてもらいたい、と必死だった。しかし、どうしても「認めてもらえる自分」にはなれなかった。そこで、開き直って好きなように生きようと「面白そう」「やってみたい」と心躍る仕事に飛び込んでいったところ、どんどん他の仕事がオファーされるようになった。不思議なことに、やりたいことを好き放題やりはじめてからのほうが、周りにも認められるようになったのだ。
やりたくないことを嫌々やっていても、どこかでうまくいかなくなる。いい仕事をしようと思うなら、好きなことをやるか、やっていることを好きになるかしかない。「ワクワクする」気持ちを“武器”にすることが、「肩書がなくても選ばれる人」になる第一歩だ。
著者の住んでいた地方では、時代の流れである大企業の工場が閉鎖され、大量の失業者が出ることになった。安定した会社で定年まで働くつもりでいた人のほとんどは、いい条件の転職先が見つからず、キャリアダウンすることになった。そんななかでもほかの会社から声をかけられたり、独立したりして、キャリアアップを果たした人たちがわずかながらいた。そうした人たちはきまって、会社のなかにいる間に研修を受けたり資格を取得したり、社外での人間関係をつくったりしていた。会社の肩書があるうちに、会社の外で通用するスキルを身につけていたのだ。
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