【必読ポイント!】 指示が優先される人、されない人
「はやく聞いてほしくて」と言う

プロジェクトで想定外の問題が発生し、スケジュールが2日ほど遅れそうな状況だとする。プロジェクトを担当している部下は「他の案件を後回しにしてでもこの新規プロジェクトに集中してもう少し頑張れば間に合うかもしれない」と考え、すぐに報告するべきかどうかで迷っている。
上司であるあなたには進捗報告が届いておらず、プロジェクトの現状を把握できていない。報告を促すにはどのように声をかけるのが望ましいだろうか。
指示が下手な人は「納期は守ってもらわないと困るから。遅れそうなら、はやく言うように。ギリギリで言われても調整できないよ」と言ってしまう。こう言われた部下は「遅れるって言ったらもっと面倒だろうな……もう少し自分で何とかしてから報告しよう」と考え、現状を伝えない可能性が高い。
一方、指示がうまい人は「予定通り進まないことって普通にあるから。遅れそうなら、はやく聞いてほしくて。選択肢が多いうちに一緒に考えたいんだよね」と伝える。これなら部下は「遅れること自体は責められないんだ。はやく相談した方が解決策も増えるし、今のうちに言っておくか……」と考え、状況を包み隠さず報告するはずだ。
指示が下手な人の「言うように」には「報告しないあなたが悪い」というメッセージが含まれており、失敗の責任を相手に押し付ける構造になっている。その結果、部下は、完璧な解決策が用意できるまで報告を先延ばしするため、問題が深刻化してから初めて事態が発覚することになる。
それに対して、指示がうまい人の「聞いてほしくて」には「あなたの判断や情報には価値がある」という尊重のメッセージがある。また「選択肢が多いうちに~」と、早期報告にメリットがあることも示している。そのため部下は「はやく伝えるほうがいい」と感じ、現状を共有しながら自分なりの解決策も話すだろう。
指示がうまい人は、命令ではなく期待を伝えることで相手を動かしている。「言うように」を「聞いてほしくて」に変えるだけで、あなたの指示は優先されやすくなり、必要な情報も自然と集まるはずだ。




















