ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから

本書の要点

  • 常に理想の状態に近づくため行動する「完璧主義者」は、思い描いた結果に終わらなければ、自分を責めて落ち込んでしまいがちだ。他人も自分も「ほどほどでいい」と思えるようになるとラクになる。

  • 相手からの評価を気にするあまり、自分の感情を抑え込むことはやめよう。自分の感情を後回しにすると、つらい状態に陥っていることに気づけなくなることもある。もっと「自分本位」で生きてよい。

  • 「恐怖」は生きるうえで不可欠な感情である。人が持っていて当然の10個の恐怖の中から、自分が何に恐怖を抱くのかを把握しておくと、自身を扱いやすくなる。

1 / 5

【必読ポイント!】 「ほどほどでいい」でラクになる

苦しい完璧主義の人

「完璧主義の人」の特徴として、「適当が苦手」「些細なことが気になって仕方ない」「理想が高く低評価が怖い」「理想と比較してできないことや足りないことに意識が向く」といったことが挙げられる。「できることを増やして質を高めたい」という意欲は、伸ばすべき才能だ。しかし、100%完璧にできないと落ち込んでしまうのであれば、それはつらく苦しい完璧主義だ。

完璧にしたいという気持ちは、拒絶される恐怖の裏返しだ。完璧主義な自分を客観的に見つめ、気持ちをゆるめる考え方のコツを知っていこう。

「〜すべき」にとらわれない

fizkes/gettyimages

他人に“イラッ”とすることは誰にでもある。しかし、次から次へとイライラしてしまうのは苦しいものだ。怒りがピキッと走ったら、そのイラッについて少し考えてみよう。「普通はこう」「こんなことするなんて信じられない」というイラッの背景には、「私の普通」が隠れてはいないだろうか。

「私の普通」「私の見解」を当てはめたときに、その通りにできない、やらない人もいる。それは尊重すべきものであるし、もっと言えばその通りにできない自分ややらない自分がいてもいい。

イラッとしたときは、他人の「部分」に自分ルールが発動しているんだな、これは自分を発見するチャンスだ!と考えてみよう。たとえば、人から感謝されずにイラッとしたら、「私は自分が感謝することを頑張っているから、他人にも感謝してほしいんだな」のように考える。自分の気持ちに気づいたら「私はそこにこだわって頑張っているんだな」と、頑張っている自分をねぎらい、共感を示す。こうすることで落ち着き、余裕を取り戻すことができる。そうすれば、イラッとした他人の「部分」への対応も考えやすくなるはずだ。

自己否定をやめる

悩む人の共通点は「今の自分を否定している」ということだ。自分が描いた「こうなりたい」という理想があるから、その合格ラインに届かないと自分にダメ出しをするクセがついている。

それは向上心や責任感があるからだともいえる。しかし、厳しいほどに自分に変化を求め、成長のために責めるというやり方は、しんどいものだ。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3352/4258文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2024.09.16
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

精神科医Tomyのほどほど力
精神科医Tomyのほどほど力
精神科医Tomy
「おとなしい人」の完全成功マニュアル
「おとなしい人」の完全成功マニュアル
西剛志
上機嫌のつくりかた
上機嫌のつくりかた
植西聰
もっとすごい脳の使い方
もっとすごい脳の使い方
加藤俊徳
わたしが「わたし」を助けに行こう
わたしが「わたし」を助けに行こう
橋本翔太
ずるい聞き方
ずるい聞き方
山田千穂樺山美夏(編集協力)
ネガティブな自分のゆるし方
ネガティブな自分のゆるし方
大野萌子
やりたいことができる私になる自信貯金
やりたいことができる私になる自信貯金
有川真由美

同じカテゴリーの要約

頼るのがうまい人がやっていること
頼るのがうまい人がやっていること
有川真由美
お金の不安という幻想
お金の不安という幻想
田内学
すぐやる人の小さな習慣
すぐやる人の小さな習慣
大平信孝大平朝子
記憶脳
記憶脳
樺沢紫苑
感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
和田秀樹
聴く技術
聴く技術
山根洋士
「いい質問」が人を動かす
「いい質問」が人を動かす
谷原誠
なぜか機嫌がいい人がやっている100の習慣
なぜか機嫌がいい人がやっている100の習慣
藤本梨恵子
一・五代目 孫正義
一・五代目 孫正義
井上篤夫
心の中のネガティブさんと上手につきあう方法
心の中のネガティブさんと上手につきあう方法
精神科医Tomy