やることが無限に増える理由
なぜ「仕事の未完了」は増え続けるのか
私たちは、なぜ「あれもこれも」となってしまうのか。
それには、「情報爆発の時代」が関係している。エリクソンのレポート(2020年)によると、2020年のデータ量を50とした場合、「2022年には90近くに増え、2028年には300以上になる」のだそうだ。私たちは、「たった8年でデータ量が6倍になる時代」を生きているのだ。
なお、このレポートはChatGPTが一般公開される前の推計である。ということは、実際はそれ以上に増加することは間違いない。
情報量の急な増加に、ビジネスパーソンも無関係ではいられない。著者の知人が1日に受信するメールの数は、10年前の10倍だという。押し寄せる情報量はあまりに膨大で、私たちの処理能力をはるかに超えている。「あれもこれも」になって「仕事の未完了」が増えてしまうのは、そのせいである。
ストレスを増幅させる「未完了感」

さらにやっかいなのが「未完了感」だ。未完了感とは「仕事の未完了の蓄積により、ストレスや疲労がたまること」を指す。
人間の脳には「網様体賦活系(RAS)」と呼ばれる部分があり、そこで情報の取捨選択をしている。しかし情報量が多すぎるとRASがオーバーヒートして、フィルタリング機能が追いつかなくなる。すると判断力や集中力が落ちて「仕事の未完了」が増え、疲れやストレスを感じるようになるのだ。
「未完了感」によるストレスがたまると、「優先順位がつけられなくなる」「自己効力感が下がる」「アンリソースフル」という状態に陥る。「あれもこれも」とたくさんの仕事を抱えるものの、判断力が鈍っているためなかなか着手できない。その結果「自分はだめだ」と自己効力感が下がり、自分のリソース(知識やスキルなど)を十分に活用することができなくなってしまう。
「ToDoリスト」は機能しない
「それなら、ToDoリストを作ればいいのでは?」と思うかもしれないが、著者は「そのやり方では解決しない」と言う。理由は次の2つである。




















