あなたの話が「伝わらない」のは声のせいの表紙

あなたの話が「伝わらない」のは声のせい


本書の要点

  • 「伝わる声」のベースは地声である。無理して高い声を出したり、声色を変えたりする必要はない。

  • 伝わるように話すには「意味のまとまりをひと息で話しきること」が大切だ。話を区切りすぎると、聞き手は理解しづらくなる。

  • 滑舌がいいと、自信に満ちた印象を与えられる。滑舌は簡単なトレーニングで改善できる。

  • 声は呼吸によって生まれる。「信頼される地声」を出すためには、しっかり息を吸うことが大切だ。

1 / 4

話し方より「伝わる声」

リラックスすれば「伝わる声」が出る

伝わる声とは、「心も体もリラックスしたときに出る、響く声」である。そこには不自然さや力みがなく、相手にもストレスを与えない。伝わるいい声の持ち主として思い浮かぶのは、著者のNHK時代の同期である有働由美子さんだ。一流の人ほど、ふだんの声と本番の声が一致している。有働さんの声は、プライベートでもニュースのときでもまったくブレない。彼女は声を通じて信頼を築いており、まさに一流の人である。

伝わる声は「地声」の延長

kazuma seki/gettyimages

「伝わる声」のベースは地声である。「地声で話すのは失礼」「人前ではきちんとした声でないと」と思うかもしれないが、実際はそうではない。NHKの新人アナウンサー研修でも、「地声をベースに」と教えられている。ただし、その地声とは、普段友人と話すときのような「ゆるい地声」ではなく、しっかりとした呼吸がともなった「格上げした地声」である。地声は、伝わる声をつくるための大事な一歩なのだ。相手によって声色や話し方を使い分けなければならない、と思う人もいるかもしれない。しかし、これはかなり高度なテクニックであり、声色を変えすぎると、かえって信用を失うこともある。一昔前までは、電話では声を高くして「よそいきの声」を使うのが一般的だったかもしれない。しかし、今は仕事でもプライベートでも、一貫した声で話すほうが信頼される。地声をベースにした「信頼される声」には、少しトレーニングをすれば誰でもなれる。次章からは、その方法である著者考案の「スミヤメソッド」を紹介していく。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3335/3997文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2025.04.09
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

「すぐに」をやめる
「すぐに」をやめる
沢渡あまね
口下手さんでも大丈夫 本音を引き出す聞き方
口下手さんでも大丈夫 本音を引き出す聞き方
田中知子
人は出会いが100%
人は出会いが100%
垣花正
がんばらない早起き
がんばらない早起き
井上皓史
「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の習慣
「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の習慣
山本憲明
仕事も対人関係も 落ち着けば、うまくいく
仕事も対人関係も 落ち着けば、うまくいく
和田秀樹
結局、会社は思うように動かない。
結局、会社は思うように動かない。
下地寛也
目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣
目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣
嶋津良智

同じカテゴリーの要約

AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
越川慎司
壁打ちは最強の思考術である
壁打ちは最強の思考術である
伊藤羊一
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?
橘玲樺山美夏
仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣
仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣
加藤俊徳
肩書がなくても選ばれる人になる
肩書がなくても選ばれる人になる
有川真由美
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉
きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」
きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」
阿部恵
AIエージェント革命
AIエージェント革命
シグマクシス
やりきる意思決定
やりきる意思決定
中出昌哉
生成AI最速仕事術
生成AI最速仕事術
たてばやし淳