感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
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感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
出版社
リベラル社

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出版日
2025年06月30日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

人には「感情」がある。うれしい、楽しい、ワクワクするといったポジティブな感情もあれば、イライラする、ねたましい、といったネガティブな感情もある。

「喜怒哀楽」があるからこそ、生活に彩りが生まれる。しかし一方で、感情に振り回されて仕事がはかどらなかったり、人間関係にヒビが入ったりすることがあるのも現実だ。

著者は、精神科医の和田秀樹氏だ。メンタルヘルスの専門家であり、専門知にもとづいたわかりやすいアドバイスが人気のベストセラー作家でもある。本書はそんな和田氏が、「感情」に振り回されず、ご機嫌に過ごすためのヒントをまとめた一冊である。感情が人間関係に与える影響、感情を上手に整理する方法、そして生き方を変えるための考え方などを紹介している。

いつも不機嫌で怒りや妬みを露わにしていると、周囲から疎まれて孤立し、ますます不機嫌になる――。そんな負のループに陥ってしまうことがあるかもしれない。また、「感情を表に出さないほうがいい」と頭ではわかっていても、コントロールできない瞬間もあるだろう。しかし、不機嫌になる原因と向き合い方を理解すれば、何をすべきかが見えてくるはずだ。

ご機嫌でいられる時間が増えれば、周囲に良い影響を与え、自分自身も生きやすくなる。感情と上手に付き合いながらより良い人間関係を築き、充実した人生を送りたい――。そう願う人に、本書をすすめたい。

ライター画像
Naoko Kubota

著者

和田秀樹(わだ ひでき)
1960年大阪府生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、アメリカ・カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。一橋大学経済学部、東京医科歯科大学非常勤講師(医療経済学)。川崎幸病院精神科顧問。幸齢党党首。著書は、『親が認知症かなと思ったら読む本』(祥伝社)、『六十代と七十代心と体の整え方』(バジリコ)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『マンガでわかる!認知症』『70歳からの老けない生き方』『60歳から脳を整える』『「思秋期」の壁』『ひとり老後を幸せに生きる』『ボケずに大往生』『後悔しない上手な老い方』(以上、リベラル社)など多数がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    不機嫌が顔に出やすい人は、自分の感情をわかっていないことが多い。普段から自分の感情を見つめることで、徐々に改善されるだろう。
  • 要点
    2
    自分の感情に正直でない、いい人を演じている、「相手が察するべき」という思い込みを持っていると、不機嫌になりやすい。
  • 要点
    3
    不機嫌から脱するには、喜怒哀楽を素直に表現すること、自分を褒めて自己愛を満たすことが有効だ。
  • 要点
    4
    こまめに「心の掃除」をすることで、不機嫌になることを避けられる。嫌なことはすぐに忘れる生活をしていると、心のゴミそのものがたまりにくい。

要約

感情をコントロールする方法

自分の感情を見つめる

人間関係がうまくいかない人は、すぐに不機嫌になったり落ち込んでしまったりする「顔に出やすい」タイプである。

このタイプは、自分では感情が顔に出ていることに気づかない。しかし相手はそれを見ているため、いやな印象を抱いてしまう。

「自分の感情くらいわかってるよ」と思うかもしれないが、特定の誰かと会うときに、気が重くなったりイライラしたりすることはないだろうか。実は、自分の感情をわかっていないことは意外と多い。

これを改善するには、「自分の感情を見つめる」ことが効果的だ。日々のさまざまな場面で、いま自分がどんな感情を抱いているのかを、瞬間的に立ち止まって見つめてみるのである。

これを習慣にすると、自分のいらだちや不機嫌の原因が見えてくる。原因がわかれば、余計なストレスをため込まずにすむようになるだろう。

悪感情は言葉にしない
nadia_bormotova/gettyimages

人間関係には「作用と反作用」の法則が働いている。つまり、好感には好感が返ってくるし、悪感情には悪感情が返ってくるのだ。人間関係とは、互いの感情がつくりだす「感情関係」といっていいだろう。

多くの人はそれを理解しているだろうが、いやな人間関係から逃れられないのはなぜだろうか。それは、自分の「悪感情」をコントロールできないからである。怒りや不満などで生まれた悪感情を、抱え続けているのが原因だ。

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要約公開日 2025.12.19
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