金持ち父さんと貧乏父さん
「考え方」がその人の人生を作る
金持ち父さんと貧乏父さん――著者には2人の父がいた。2人とも働き者で収入も多かったが、貧乏父さんはお金の苦労が絶えなかった。一方の金持ち父さんは、ハワイで一番裕福な人となった。
2人には大きな違いがあった。それは、お金に対する考え方である。一方の父は「それを買うお金はない」が口癖だったが、もう一方は「どうやったら買うためのお金を作り出せるだろう?」と考えることが重要だと言っていた。長い年月を経て、前者は「貧乏父さん」となり、後者は「金持ち父さん」になった。
著者は父たちの人生から「頭の中の考えがその人を作る」ことを学んだ。貧乏な父は、高い収入があるにもかかわらず、貧乏のままだった。金持ちになるか貧乏になるかを分けるのは、稼ぎの額ではなく、考え方や行動の仕方なのである。
著者は9歳のとき、「お金に関しては、金持ち父さんの言うことを聞こう」と心に決めた。
金持ちはお金のために働かない
「どうやったらお金持ちになれるの?」

金持ちになるには、どうしたらいいのだろうか。1956年、9歳の著者はそんな疑問を抱いた。著者が通っている小学校には裕福な子が多く、親が金持ちでないのは、著者と友人のマイクだけだった。
著者は父に「どうやったらお金持ちになれるか」を聞いたところ、父は「自分は金儲けの方法を知らないが、マイクの父さんなら知っているだろう」と答えた。いまは大きな家やかっこいい車を持っていないけど、「数年のうちに、とっても金持ちになるだろう」と言うのだ。著者は、次の土曜にマイクの父と会う約束をした。
その日、マイクの父はとても忙しそうだった。彼は倉庫やコンビニエンスストアチェーン、レストランなどを経営している。マイクの父は、著者の顔を見るなり「金儲けの方法を知りたいんだって?」と聞いてきた。そして微笑みながらこう言った。「私のために働いてくれたら、教えてもいいよ」
著者はマイクと一緒に、マイクの父が経営するコンビニエンスストアで働き始めた。その店にはエアコンがなく、ドアはいつも開けっ放しだった。前の道に車が通るとほこりが店に入り、店中がほこりだらけになった。
それから3週間、彼らは土曜日に3時間ずつ働いて、退勤時には30セントをもらった。当時の貨幣価値で、著者らが子供であることを差し引いても「時給10セント」は安かった。著者は嫌気がさし、仕事をやめる決意をした。
人生から教訓を学べ
次の土曜日、著者はマイクの父にこう言った。「あなたのために働いたら金儲けの方法を教えてくれると言ったのに、何も教えてくれないじゃないか。あなたは約束を守っていない!」
「ちゃんと教えているよ」マイクの父は静かに言った。「たしかに学校のようには教えていない。でも、人生とはそういうものだ。人生から教訓を学ぶことができれば、きみは成功する」
人間はだれもが「人生につつきまわされている」が、それを放置せずに、そこから学びを得て前に進むことが大切なのだという。彼はあえて著者をつつきまわして、「本物の人生」という学びを与えたのだ。
このマイクの父こそが、のちに著者の言う「金持ち父さん」となる。




















