なぜ現場で人が育たないのか
営業現場にはびこる「3つの誤解」
なぜ、営業の現場では人が育ちにくいのか。そこには「3つの誤解」があると、著者は指摘する。
1つめは「とりあえず自分なりに考えてやってみて」の罠だ。メンバーの主体性を尊重し、自立を促したいのかもしれないが、キャリアが浅い場合は逆効果の可能性がある。無責任な「丸投げ」と捉えられ、かえって挑戦意欲を削いでしまう。
2つめは、「今どきの若手はすぐに正解を知りたがる」という偏見だ。若手は時間やリソースを無駄にしたくないだけで、「考えたくない」のではない。なにより彼らが求めているのは、「このやり方なら大きく外さない」というガイドラインである。それを示さず「やってみろ」と繰り返すのは無謀というものだ。
3つめは、「とにかく量さえやれば質に変わる」という神話である。「数をこなせばコツがつかめる」という考え方は今も根強いが、「量」がそのまま「質」に変わるわけではない。振り返りをしないまま商談を重ねるのは、単なる「作業の繰り返し」だ。「1回の行動からどれだけの気づきを引き出せるか」という「質へのアプローチ」を、必ずセットにすべきである。
無気力と諦めを生む「クローン幻想」

「3つの誤解」が起きる背景には「クローン幻想」がある。クローン幻想とは「成功パターンをコピーするだけで成果が出る」という思い込みである。しかし、これは多くの場合うまくいかない。なぜなら、成果はその人の特性や経験、お客様との文脈など、無数の要素との掛け算で生まれるものであり、やり方だけを踏襲しても意味がないからだ。














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