なぜ会社に値段をつけるのか
株式会社と資本主義の誕生
資本主義はなぜ、会社に値段をつける仕組みを生み出したのだろうか。
まず、起業家が夢を実現するためには資金が必要になる。お金持ちのパトロンがいない場合は借金という方法がある。ところが、借金は返さなければならないため、失敗した場合も借金は残る。最終的には自分の家や親族の財産も返済に差し出さなければならない。
この不都合を解消するために編み出されたのが株式会社の仕組みだ。事業が失敗しても会社が破産するだけで、社長個人の財産まで取り上げられない。これは株主有限責任原則である。
株式とは、(1)会社の経営に参画する権利、(2)事業が成功した場合その利益の配分にあずかる権利という2つを持つ権利証だ。
会社の持ち分を株式という形で小口細分化することで、多くの投資家から広く資金を集めることが可能になった。ここに株式の流動性が加わり、「売りたし買いたしのマッチングサイト」として「株式市場」が誕生した。
会社に値段をつけて誰でも買えるようにすることが、社会を革新する新たな事業、産業を生み出していく活力の源となる。
株式上場もM&Aも中身は同じ

会社に値段をつけて売買することに抵抗感を抱く人たちも、会社の新規株式公開(IPO)には批判的にならない。これはおかしな話である。会社の株式に値段をつけるという意味では株式の上場・公開もM&Aも変わらないからだ。




















