flier_logo
ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから
核融合発電で世界はこう変わるの表紙

核融合発電で世界はこう変わる


本書の要点

  • 核融合は軽い原子核同士を融合させてエネルギーを取り出す技術である。燃料は海水から得られ、高レベル放射性廃棄物や二酸化炭素を出さない。

  • 2020年頃からベンチャー企業の参入により、開発が急加速している。

  • 日本は京都フュージョニアリングのように周辺技術に特化したスタートアップに強みがあり、炉の方式を問わない部品供給国となる可能性を持つ。

  • 核融合が実現すればエネルギーの地域偏在が解消され、「持つ国」と「持たざる国」の格差が消える可能性がある。

1 / 4

地上に太陽をつくる

核分裂発電と核融合発電の違い

sakkmesterke/gettyimages

現在稼働している原子力発電所、すなわち核分裂炉と、本書のテーマである核融合炉。これらはいずれも原子核からエネルギーを取り出す技術だが、その仕組みは根本的に異なる。

核分裂炉は、ウランなどの重い原子が分裂するときに放出されるエネルギーを利用する。この過程では高レベル放射性廃棄物が発生し、事故が起きれば核反応が暴走するリスクがある。

一方、核融合は水素のような軽い原子核同士が融合し、より重い原子になるときに放出されるエネルギーを利用する。燃料となる重水素と三重水素(トリチウム)は海水から取れるため、ほぼ無限に存在し、世界中で入手できる。装置にトラブルが起きてもプラズマを維持できなくなるだけで、反応は自然に止まる。高レベル放射性廃棄物も二酸化炭素も排出しない。

少量の燃料から膨大なエネルギーが生まれる点も見逃せない。海水ポリタンク1本分、18リットルに含まれる重水素から、石油ポリタンク250本分に相当するエネルギーが得られるのだ。

もっと見る
この続きを見るには...
残り4141/4579文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2026.05.24
Copyright © 2026 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

資本主義と、生きていく。
資本主義と、生きていく。
品川皓亮
図解 イノベーション入門
図解 イノベーション入門
坪谷邦生井上功
フェミニズム
フェミニズム
江原由美子
起業家のモノサシ
起業家のモノサシ
藤田田
ニュー日本文学史
ニュー日本文学史
三宅香帆
大暴落前夜
大暴落前夜
ジム・ロジャーズ花輪陽子(監修)アレックス・南レッドヘッド(翻訳)
2時間 de 資源史
2時間 de 資源史
村山秀太郎(監修)
AIの仮面を剥いでやる
AIの仮面を剥いでやる
ジョイ・ブオラムウィニ佐野千紘(訳)戸倉彩(監修)

同じカテゴリーの要約

教養としての三菱・三井・住友
教養としての三菱・三井・住友
山川清弘
トヨタの会議は30分
トヨタの会議は30分
山本大平
2時間 de 資源史
2時間 de 資源史
村山秀太郎(監修)
ひとりの商人
ひとりの商人
岡藤正広杉本貴司(編集)
核融合発電で世界はこう変わる
核融合発電で世界はこう変わる
高嶋哲夫
ラーメンビジネス
ラーメンビジネス
井手隊長
無料
生成AIが変える世界を紐解くINFRA MECHANISM
生成AIが変える世界を紐解くINFRA MECHANISM
江崎貴裕
ユニクロ
ユニクロ
杉本貴司
ケーキの切れない非行少年たち
ケーキの切れない非行少年たち
宮口幸治
両利きの経営(増補改訂版)
両利きの経営(増補改訂版)
チャールズ・A・オライリーマイケル・L・タッシュマン入山章栄(監訳・解説)冨山和彦(解説)渡部典子(訳)