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地上に太陽をつくる
核分裂発電と核融合発電の違い

現在稼働している原子力発電所、すなわち核分裂炉と、本書のテーマである核融合炉。これらはいずれも原子核からエネルギーを取り出す技術だが、その仕組みは根本的に異なる。
核分裂炉は、ウランなどの重い原子が分裂するときに放出されるエネルギーを利用する。この過程では高レベル放射性廃棄物が発生し、事故が起きれば核反応が暴走するリスクがある。
一方、核融合は水素のような軽い原子核同士が融合し、より重い原子になるときに放出されるエネルギーを利用する。燃料となる重水素と三重水素(トリチウム)は海水から取れるため、ほぼ無限に存在し、世界中で入手できる。装置にトラブルが起きてもプラズマを維持できなくなるだけで、反応は自然に止まる。高レベル放射性廃棄物も二酸化炭素も排出しない。
少量の燃料から膨大なエネルギーが生まれる点も見逃せない。海水ポリタンク1本分、18リットルに含まれる重水素から、石油ポリタンク250本分に相当するエネルギーが得られるのだ。




















