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三行で撃つの表紙

三行で撃つ

〈善く、生きる〉ための文章塾[増補版]


本書の要点

  • 読者は書き手に興味がない。だから、最初の掴みに魂を込める。ふとした拍子に見た新聞や雑誌の一文で引き込ませるように、三行で撃つのである。

  • 語彙を増やすのには辞書を使えばいい。だが、辞書で出てきた単語でそのまま言い換えるのは下の使い方である。辞書を引いていき、自分の表現を変調させるところまで上手く使う必要がある。

  • 文章は人のいるところに撃たなければならない。読者の関心領域をつぶさに観察し、人のいる場所を探り当てるのだ。そしてその話題が意味するものは何かを吟味する。

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【必読ポイント!】 読者は自分に興味がない

三行で撃つ

文章とは狩りだ。猟師は最初の銃弾に魂を込める。その一撃をはずせば、獣は山奥へ逃げていくだろう。文章もこれとよく似ている。

最初の一文、長くても三行。ここで読者の心を撃てなければ、読者は獣のように逃げてしまう。文学史に名を連ねるような作家たちもこの点は非常に苦労し、それゆえに歴史的な書き出しが生まれている。

今、電車の中にいるとしよう。みんなが視線を落とすのはスマートフォンの画面だ。SNSか、はたまたゲームか……。本を読んでいる人はいない。本を読む人の特徴は「落ち着き」だが、みんな「心を鎮めたくないし、考えたくない」。落ち着くのは面倒なのだ。

こういった、心に波をたてているような人たちに向けて、文章を書かなくてはならない。我々は「読書エリートに向けて文章を書いているのではない」のである。だからこそ、三行以内で撃たなければならない。「文章を書く人の書き出しは、そうあらざるを得ない」。最初に見せるのは、銃だ。

銃を出したなら撃て

jirkaejc/gettyimages

読者は我々に興味がない。平和や民主主義、子供の虐待や貧困、経済格差、地球温暖化にも、興味がない。我々が書こうとするテーマなど、どうでもいいのだ。まずはこの現実を認めるところから始めなくてはならない。こうした前提で、一行目を書くのである。

一行目。世に関心を持たない人が、ふとした拍子に見た、読むつもりのない新聞や雑誌、本のページ。そこに刻み込む一行目だ。

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要約公開日 2026.07.26
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