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Newspapers, Journalism and the Business of News in the Digital Age

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著者
GeorgeBrock
出版社
出版日
2013年09月28日
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Newspapers, Journalism and the Business of News in the Digital Age
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GeorgeBrock
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定価
0円
出版日
2013年09月28日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.5
革新性
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レビュー

アウト・オブ・プリント(Out of Print)とは絶版という意味で、最近のデジタル時代には聞かなくなった言葉だ。しかし、「もう印刷していない」という文字通りの意味では、デジタル時代そのものを表しているようでもある。本書では、日刊の印刷物としての「新聞」は、あと10年続かないだろうとの見解が示されている。

2011年にイギリスで起きたタブロイド紙の電話盗聴事件は記憶に新しいが、その後の調査によって、この問題はニュース業界全体に広がる問題であることが明らかになった。政治と権力の見張り役として高潔なイメージのあるジャーナリズムだが、もともと収益性とは切っても切り離せない関係で、常に売上のためにエンターテイメントやゴシップと一緒に発展してきた歴史がある。ゴシップサイトBuzzFeedが政治の分野に多額の投資をしているとしているという動きがあるが、これもジャーナリズムの歴史の延長線上にあると考えれば理解しやすい。

著者は、新聞に対しては悲観的でも、ジャーナリズムに対しては楽観的だ。ジャーナリズムには役割があり、いつの時代も社会はそれを必要としている。新聞を中心としたニュースメディアとジャーナリズムにまつわる過去・現在・未来が包括的にこの1冊に込められている。ジャーナリズムに携わる人、オンラインで情報を扱う人、それ以外にも「紙のメディアは終わった」というような乱暴な言説に対しての自分の意見を持っておきたい人は、読んでおいて損はない。

ガルシア 万知子

著者

ジョージ・ブロック
シティ大学ロンドンで教鞭を執る。同校のジャーナリズム大学院の前校長。
オブザーバー紙、タイムズ紙各紙にて記者を務めたのち、タイムズ紙の国際報道部長、土曜版編集長、編集局長を歴任。国際編集フォーラム理事長、国際新聞編集者協会役員。イギリス国内メディアおよびグローバルメディアでニュースとジャーナリズムの解説者として活躍し、講演や評論も積極的に行なっている。

本書の要点

  • 要点
    1
    新聞の起源は、印刷技術の発明された15世紀にさかのぼる。19世紀から20世紀にジャーナリズムは最盛期を迎えたが、ラジオやテレビなど新しい伝達手段の発達によりこの50年の新聞の発行部数は下がり続けている。
  • 要点
    2
    インターネットに広告料と購読者を奪われた新聞各紙は、オンラインサイトで収益をあげるための課金の仕組みを含め、さまざまな延命策を講じている。
  • 要点
    3
    メディアの信用力低下につながったイギリスのタブロイド紙による盗聴事件をきっかけに、改めてジャーナリズムの在り方が問われている。

要約

欧米ジャーナリズムの歴史(過去)

新聞のはじまり
Ingram Publishing/Thinkstock

15世紀、印刷技術が広まると、印刷業者は聖書を印刷するかたわら、不安定な収入を補うサイドビジネスとして新聞の販売を始める。16世紀の末にはニュースと広告のパッケージ販売が軌道に乗り、郵便ネットワークの広がりと共に新聞はビジネスとして確立していく。この頃には定期刊行が期待されるようになってくる。伝えていた内容は外国での戦況、センセーショナルな裁判や処刑、天災、そして怪物のうわさなどであった。

印刷所は教会や君主からは独立していたが、表だって意見を述べるにはイギリスの市民革命(1642-49 清教徒革命)を待つ必要があった。この革命のさなかに現代につながる新聞の形ができあがるが、この時点でジャーナリズムとスパイ行為は既に紙一重のものであった。

市民革命後、イギリスではヨーロッパの他国に先駆けて出版が自由化され、コーヒーハウスに置かれた新聞を読みながら政治についての活発な議論が交わされるようになる。このため、欧米の新聞はそれぞれに政治的スタンスがはっきりとしていることが多く、現在も、どの新聞の読者がどの政党に投票するか、といった投票行動にも影響を与えている。

黄金時代
triloks/Thinkstock

19世紀は欧米で大衆にも自由とチャンスが広がった時代であった。資本主義の下でビジネスが盛んになり、大衆向けの新聞が読者数を競うようになっていった。株価が掲載されるようになり、読者の日常の疑問に答える、というような記事も流行した。イギリスではジャーナリストという言葉が使われるようになった。20世紀の初頭には、アメリカを中心にジャーナリズムはひとつの専門分野として確立し、ジャーナリストは大学などで専門的に教育されるようになった。

二度の世界大戦を経験し、世界では政治家への不信やベトナム戦争への反対運動が高まった。冷戦下では、世界の中で自国がどう振る舞うのか、という意見形成のためにもジャーナリズムの使命は重要なものになっていき、「新聞にもかつてないほどの高い地位と影響力が与えられていた」。

この時期の有名な出来事は、共産主義者を攻撃する「赤狩り」で知られるアメリカのマッカーシー上院議員が、テレビのドキュメンタリー番組がきっかけとなって失脚したことである。また、ワシントンポストの新人記者二人がニクソン大統領を辞任に追いやったウォーターゲート事件も、時代を象徴する出来事といえる。記者らは一躍ヒーローとなり、取材過程での違法行為は咎められることがなかった。

長い凋落

ジャーナリストたちの華々しい活躍とは裏腹に、イギリスでは、実は1950年代をピークに新聞の発行部数は低下の一途をたどっている。アメリカでは同様に、1984年をピークとして発行部数は低下している。理由のひとつはテレビやラジオなど、放送業の発展にある。

予算は削られ、プレッシャーは大きくなり、新聞はあの手この手で読者を獲得しようとする。政治社会の記事よりも、エンターテインメント性の高い記事に重点が置かれるようになった。その中で最も成功した試みが、セレブリティーの私生活を記事にすることだった。放送には規制があったため、新聞にしかできない分野だったのだ。「80年代、何かが決定的に変わった」との証言が示す通り、新聞は徐々にその高潔さを失っていく。

今何が起きているのか(現状)

信用の失墜
Eric Manacsa/iStock/Thinkstock

2011年、タブロイド紙「ニュース・オブ・ザ・ワールド」の記者が、2002年から行方不明となり、殺害されていた少女の電話を盗聴していたことが発覚。

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