担当になったら知っておきたい

「プロジェクトマネジメント」実践講座

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出版社
日本実業出版社

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出版日
2017年02月01日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

プロジェクトとは「目的や目標を期限内に達成させる活動」を指す。「プロジェクト」というと壮大な事業を想像するかもしれない。しかし実際には組織で行う様々なプロジェクトをはじめ、就職活動や引越し、パーティーの開催など「独自の目標」と「期限」のある活動はすべて「プロジェクト」なのである。私たちの周りには実に多くの「プロジェクト」が存在する。

とはいえ、「プロジェクト」と名の付く多くは企業や組織内でのそれを指す。本書はその「プロジェクト」をマネジメントする「プロジェクトマネージャ」に向けて書かれた一冊だ。著者の伊藤大輔氏は、自身の会社「日本プロジェクトソリューションズ株式会社」を運営するかたわら、YouTubeチャンネル「I LOVE PM」でプロジェクトマネジメントの極意を発信している。本書ではプロジェクトマネジメントのプロである著者が、現場で使える実践的なスキルを順序立てて紹介している。

現代は、多くの企業・組織でプロジェクトマネジメントのスキルが求められている。スピーディーな課題解決が求められるなか、ミッションを掲げてメンバーを集め、結果を出すために集中してアクションを起こす。このようなプロジェクトが随所で起こっているにもかかわらず、そのマネジメント方法を学べる機会は多くない。本書はその良きテキストとなること請け合いだ。

プロジェクトマネジメントのスキルは、役職やポジションに限らず誰にとっても有益だ。本書を一読することで、どのようなプロジェクトにあたっても焦らずに「やりくり」することができるだろう。

著者

伊藤大輔(いとう だいすけ)
日本プロジェクトソリューションズ株式会社 代表取締役社長。慶応義塾大学経済学部卒業。大手マーケティングCRМ会社に入社しグローバルプロジェクトを含む多数のプロジェクトを担当。在職中、青山学院大学大学院(MBAコース)に通い、首席で卒業(総代)。大学院を卒業後退社し、日本プロジェクトソリューションズ株式会社を起業して、代表取締役社長に就任、現在に至る。青山学院大学大学院(MBAコース)、国立群馬大学で講師を務める。プロシアホールディングス株式会社 代表取締役。一般社団法人日本PMO協会 代表理事。PMP(米国PMI認定Project Management Professional)有資格者、CSM(認定スクラムマスター)有資格者、MBA(経営管理修士)。プロジェクトマネジメント系YouTubeチャンネル「I LOVE PM」で情報を発信中。
日本プロジェクトソリューションズ株式会社は、プロジェクトの専門会社として教育研修事業、プロジェクト実行支援(PMO)事業、プロジェクトツール・教材開発事業を行っている。教育研修事業において、現在1,2000名以上のプロジェクトマネジャーを育成、教育した実績がある。現在、企業、教育機関、行政、NPO法人等を含め500社以上と取引をしている。

本書の要点

  • 要点
    1
    プロジェクトとは「独自の目的・目標」を設定し、それを「期限」までに達成させる一連の活動だ。プロジェクトマネジメントは、そのプロジェクトを「やりくり」する手法である。
  • 要点
    2
    プロジェクトマネジメントでは「目標設定」「計画」「実行」の3つの視点が重要だ。プロジェクトの「目的・目標」はゴールから考えて設定すること。「計画」では「何をすべきか」を洗い出し、ガントチャート(工程表)、コスト管理表などを作成する。「実行」の段階では、進捗を確認しながら随時計画に修正を加え、プロジェクトの成功に向けて進行する。

要約

プロジェクトマネジメント

「プロジェクト」とは何か

「プロジェクト」とは、独自の目的・目標を設定し、それを期限までに達成させる一連の活動である。ここで大事な要素は「独自の目的・目標」と「期限」である。「これまでに経験したことのない要素」が含まれた目的や目標と、「開始日・終了日」が明確に示す期限がある活動や仕事が、プロジェクトと位置付けられる。

企業や組織の活動には「プロジェクト」と「定常・継続業務」の2つがある。プロジェクトは1度きりの仕事であるのに対し、定常・継続業務はルーティンワーク、いわゆる繰り返し・反復の仕事である。企業や組織はこの2つの活動を行うことで、世の中に価値を提供している。

プロジェクトマネジメントに必要な3つの視点
HAKINMHAN/gettyimages

「プロジェクトマネジメント」とは、独自の目的・目標を期限までに達成させるために「やりくり」する手法である。プロジェクトの遂行には、目的や目標を期限内にどう達成するのか、どんな技術を使ってどのような体制で行うのかなど幅広い範囲をカバーしなければならない。不確実性のある中で目的・目標を達成するためには、マネジメントに必要な知識や技術を学ぶ必要がある。

プロジェクトマネジメントで使われる知識と技術は、「プロセスグループ」を横軸に、「サブジェクトグループ」を縦軸にしたマトリックスで表すことができる。プロセスグループは「立ち上げ」「計画」「実行」「コントロール」「終結」の5つのプロセスであり、プロジェクトの流れを示している。一方、横軸のサブジェクトグループは「統合」「ステークホルダー」「資源」「タイム」「コスト」「品質」などの知識や技術であり、マトリックスではどのプロセスでどの知識と技術を用いるかを記載する。

プロジェクトマネジメントには「目標設定」「計画」「実行」の3つの視点が重要だ。次の章からはそれらを順番に説明していく。

目標:未来視点で目標設定する

ゴールから目標を考える

プロジェクトの立ち上げは、目標設定からスタートする。最初に目的・目標が明確にイメージできればより具体的に計画できるし、活動も進めやすくなる。そのためには、「ゴールから考える」ことが大切だ。

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要約公開日 2023.07.30
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