株の爆益につなげる「暴落大全」
株の爆益につなげる「暴落大全」
NEW
株の爆益につなげる「暴落大全」
ジャンル
出版社
出版日
2025年04月11日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
要約全文を読むには
会員登録・ログインが必要です
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

株の値動きに一喜一憂してはいないだろうか。

2024年の新NISAスタートを皮切りに、個人投資家が急増した。投資経験のない一般層にも資産運用への関心が高まり、投資信託や株式投資を始める動きが広がった。

その1年の株の値動きは、まるで「ビギナーズラック」のようであった。2月には約35年ぶりに日経平均株価が最高値を更新し、7月に記録はさらに伸長。また、生成AIの本格的な普及にともない、AI関連株に熱視線が注がれ、そうした期待に応えるかのように株価も上昇していった。

しかしその後、トランプ政権による不安定な関税政策の影響で、株価は急落。一時は3万1000円台にまで落ち込んだ。この状況に、新米投資家の不安は募るばかりだろう。売ろうか、売るまいか、もう少し待つべきか――。

本書はこうした不安の解消に役立つ一冊だ。歴史を紐解くと、株価暴落は何度も繰り返されてきた。2000年以降に限って言えば、2年に1度のペースで起きているという。しかし長期的に見ると、暴落とリバウンドを繰り返しながら、じわじわと上昇し続けているのだ。

本書では、戦後の日本市場で起きた数々の暴落を分析し、その原因とプロセス、その後の展開について解説している。著者が強調するのは「暴落は10倍株の起点になり得る」ということだ。実際、最安値から10倍に到達した銘柄は、かなりの数に上る。

今後も暴落は必ず起きる。この機会に株価暴落について知っておけば、転ばぬ先の杖となるはずだ。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

はっしゃん
◎【株Biz】勉強会 主宰。投資家VTuber、個人投資家。サラリーマン時代に従業員持株会から投資を始め、投資歴30年。
◎ITエンジニア投資家としてプログラミング言語を駆使して決算書・理論株価・月次情報などを検証・分析するスタイルで30代に資産1億円を達成。
◎現在は独立・起業して「初心者にも持続可能な株式市場の実現」という理念のもと、専門的な金融知識なしで利用できる投資コンテンツを監修・開発・配備する。
◎人気の『理論株価Web』を含む『【株Biz】勉強会Web』は累計PV1億以上、投資家VTuberとして『【株Biz】勉強会TV』を開催、マネー誌、投資メディア、SNSでも活動する。
◎ビジネス著書は累計10万部以上、X(Twitter)とYouTubeチャンネルを合わせた総フォロワー数は10万人以上。
◎好きなものはコーヒー、マラソン、熱帯魚、料理、自作PC、プログラミング。

本書の要点

  • 要点
    1
    歴史上、株価暴落は何度も起きてきた。だが長期的に見ると、暴落しても必ずもとに戻っている。暴落買いにはリスクもあるが、「10倍株」の起点になる可能性も高い。
  • 要点
    2
    戦後最大の大暴落である「ブラックマンデー」は、為替変動が背景にあったとされている。
  • 要点
    3
    「リーマンショック」は短期間に6回もの暴落を記録した。
  • 要点
    4
    暴落時の最安値を起点に10倍株を狙う「はっしゃん式スロートレード法」は、(1)買い、(2)長期保有、(3)損切り、(4)利益確定のステップで行う。

要約

株価暴落に備えよ

暴落は2年に1回やってくる

2000年以降、株価の暴落は11回起きている。これは、2年3ヵ月に1回のペースで発生しているということだ。

暴落は悲劇であるが、見方を変えると「チャンス」ともとらえられる。2年に1回、「株のバーゲンセール」がやってくるのだ。個別銘柄も合わせれば、その頻度は年数回ペースである。

もちろん、暴落買いにはリスクもあるし、儲かるかどうかは後になってみないとわからない。だが暴落の歴史を分析すると、パターンや共通点が見えてくる。

株価暴落は今後も必ず発生する。投資家は暴落が起こることを前提に、リスク管理をしていく必要がある。

本書では、戦後日本の株式市場で起こった、17の株価暴落と8つの個別株暴落を取り上げている。要約ではその中から4つを紹介した後、暴落を「爆益」につなげる方法について解説する。

株価暴落ファイル〈バブル崩壊編〉

暴落は何度も繰り返す
P.20 より引用(KADOKAWA 提供)

戦後80年、日経平均株価は何度も暴落している。下落率ランキングのワースト5は以下のとおりである。

(1)ブラックマンデー(1987年、-14.90%)

(2)円キャリートレード巻き戻しショック(2024年、-12.40%)

(3)リーマンショック(2008年、-11.41%)

(4)東日本大震災の暴落(2011年、-10.55%)

(5)スターリン暴落(1953年、-10.00%)

株価暴落は、大きな値下げが一度きて終わりだと思われがちだが、実は何度も下落する。例えばリーマンショックは、暴落と上昇を何度も繰り返した。

もっと見る
この続きを見るには...
残り2813/3458文字

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2025.06.29
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
なぜヒトだけが幸せになれないのか
なぜヒトだけが幸せになれないのか
小林武彦
大学教授のように小説を読む方法[増補新版]
大学教授のように小説を読む方法[増補新版]
トーマス・C・フォスター矢倉尚子(訳)
40代からの筋トレこそ人生を成功に導く
40代からの筋トレこそ人生を成功に導く
Testosterone
PLURALITY
PLURALITY
オードリー・タンE・グレン・ワイル山形浩生 (訳)鈴木健(解説)
「科学的に正しい」とは何か
「科学的に正しい」とは何か
高崎拓哉(訳)リー・マッキンタイア網谷祐一(監訳)
ChatGPT英語学習術
ChatGPT英語学習術
山田優
こんな会社で働きたい DEI編
こんな会社で働きたい DEI編
クロスメディアHR総合研究所
プレイングマネジャーの「仕事の任せ方」大全
プレイングマネジャーの「仕事の任せ方」大全
加藤定一