自分らしく生きるための伝え方
自己紹介に入れたい2つの要素
自己紹介をするとき、著者は「住んでいる場所」と「年齢」を告げるようにしている。この2つの要素は自分を印象づけ、しかも場を温める効果を持つからだ。ファッション誌の仕事をしながら都内に14年住んでいた著者は、出産を機に出身地の千葉県松戸市に戻った。撮影現場で初対面の相手に「松戸から来た」と言うと、「松戸って始発何時?」「大学時代、松戸から通ってる友だちがいたなぁ」と話題が広がり、現場の雰囲気が良くなった。「どこに住むか」は個人の価値観や背景を映すため、シンプルながら、相手を深く知ることにつながるのだ。一方「年齢」は、相手と同世代であろうとなかろうと、接点を見つけるフックになる。著者の場合は子育ての場で、年代の違うママたちと親しむきっかけになった。もちろん無理に言う必要はないが、距離を縮めたいときは早めに口に出すと、思わぬ効果があるかもしれない。
「感覚」を言語化すること

人生の分岐点で著者の決断を支えてくれたもの。それは感覚と理論、そして自分を納得させる言葉だ。自分が納得した道を進むのに感覚は不可欠なものだが、「なんとなく」とあいまいにしておくのは、「お弁当箱に卵をそのまま入れて持ち歩くようなもの」である。ちょっとした衝撃で割れないように「言葉」を入れて、「オムレツ」のように「理論」としてかためることが肝要だ。著者の場合は、会社を辞めてフリーになるとき、結婚するとき、そして東京を離れて地元に戻る決心をしたときなどにおいて、感覚と理論、そして言葉が背中を押してくれた。




















