

世間の情報量は加速度的に増えていて、ネット空間では「アテンション(関心)の奪い合い」が起きている。そんな中、視覚インパクトに乏しく、一定の時間をリスナーに求めるポッドキャストは、一見不利に見える。だが、ポッドキャストというメディアは、アテンション過剰な現代にこそ再評価される価値がある。
ポッドキャストの強みは3つある。1つめは、画面を見続けなくても「耳だけで」理解でき、「ながら聴き」が可能な点だ。
2つめは、「長く」聴いてもらえる点である。動画やテキストと比べると、ポッドキャストは発見してもらえれば長く聴かれ続けるという特徴がある。リスナーがコンテンツに費やす時間が長く、「完全聴取率(最後まで聴いてもらえる率)」は30分番組でも7~8割と高い。一方、同等の長さのYouTubeは2割程度にとどまる。さらに、番組を何度も聴いてくれる「おつきあいの長さ」も特筆すべき点で、ポッドキャストはフォロワーが1万人いれば再生回数はほぼ毎回1万回で安定する。

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