事業計画って本当に必要?
事業計画の定義と役割
事業計画とは、「事業を通じて達成したい定性的及び定量的目標に対して、どのような経営資源・事業施策が必要かの仮説を定め、目標達成・仮説検証の方法・手順と指標を定めたもの」だ。本書は、「収益に関する計画」である定量的な面にスポットを当てている。
事業計画には4つの役割がある。1つは事業アイデアの整理であり、あるフレームに則って、リスクも含めて自身の考えと結論を整理する。次に、社内メンバーや投資家などから理解を得るためのコミュニケーションツールとしての役割がある。そして、実際にプロジェクトを進めるうえで道を照らしてくれる実行支援ツールとなる。最後に、計画との齟齬や再現性を検証し、次のプロジェクトへと活かす仮説検証のための役割を果たす。
決算書や財務諸表とは異なり、事業計画の作成は法律で義務化されているわけではない。ただ、本当に事業を成長させていきたいと考えるなら、「事業計画は不可欠である」。
成長には目標が必要であり、その達成に向けた資金を含む「リソース」、株主や銀行といった「パートナー」、活動の不確実性である「リスク」を認識しなくてはならない。定性面(事業に関する戦略や構想)と定量面(売上高やコスト)の両方から事業アイデアを可視化し、成長への道筋を明確にする手段が事業計画なのである。
事業計画の準備知識
財務諸表は企業の何を表すのか?

企業の事業活動では「資金を集める」「資金を使う」「利益を出す」という3つの活動を行っている。この基本活動を数字としてあらわしたものが財務三表(財務諸表)である。ひとつずつ見ていこう。
まずは損益計算書(PL:Profit and Loss Statement)だ。これは売上高とコストをまとめた「事業計画の根幹」といえる。売上高から売上原価を引くと売上総利益(粗利)が算出され、そこから、広告宣伝費や地代家賃、人件費といった販売費及び一般管理費(販管費)を除いたものが営業利益だ。そこから営業外損益を足し引きすると経常利益が求められ、特別損益や法人税等を調整して、税引後当期純利益が計算される。




















