多様化する富裕層
旧富裕層と新富裕層

豪邸に住み、高級車に乗り、ラグジュアリーブランドの品を愛用し、豪華な料理やワインを楽しむ。かつて「お金持ち」と聞いて多くの人が思い浮かべたのは、このような豊かさであった。しかし現代においては、富裕層の価値観はかつてないほど多様化している。
その変化を捉える指標のひとつとして、「旧富裕層」と「新富裕層」という区分がある。両者には、資産形成の背景、消費の仕方、価値観、さらには社会に対する姿勢に至るまで明確な違いが見られる。
資産形成の観点から見ると、旧富裕層は代々受け継がれてきた家族資産や、長期投資による複利効果によって富を築いてきた例が一般的だ。開業医の家系、創業家一族、上場企業のオーナーなどが、旧富裕層に該当するケースが多い。
これに対し、新富裕層は、バブル崩壊後の停滞期に不動産投資で成功した人々や、テクノロジーやデジタルビジネスといった分野で一代にして財を成した層が中心となる。
さらに、「守る」と「攻める」というキーワードもある。資産管理でいえば、「守る」は「代々受け継いだ資産を守る富裕層」、「攻める」は「資産を使って富を増やしたり、経験を増やそうとしたりする富裕層」をイメージすればよい。先ほどの新旧に掛け合わせると「守る旧富裕層」「攻める旧富裕層」「守る新富裕層」「攻める新富裕層」の4つのマスが存在するといえる。
富裕層向けのビジネスを展開するのであれば、まず自分にとっての富裕層を明確に定義し、そのうえでコアとなるターゲットを定めることが不可欠である。
富裕層との信頼関係を築くためのコミュニケーション
「ずらし」で意外性をつくる
選択肢の多い立場にある富裕層から興味を持ってもらうには、それ相応の工夫と努力が求められる。そこで有効なのが「ずらす」という発想である。




















