本書の要点

  • 「話し方の一流」を目指したいなら、まずは「自分の理想像」をはっきりさせよう。理想を実現するために努力をすることで、「一流」に近づくことができる。

  • 人の行動や考えは「感情」が支配しており、成果は感情がポジティブなときにうまれやすい。また、感情は周りにも連鎖するため、まずは自分の感情をコントロールすることが大切だ。

  • 話し合いの際に、自分が勝とうとする人がいる。話し合い本来の目的は論破ではなく、「ベストな結論を出す」ことだ。批判や摩擦を恐れず、建設的な話し合いを心がけよう。

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一流の話し方

一流を目指すには、「理想の姿」を描くことから

maruco/gettyimages

著者は「嶋津さんの話し方はわかりやすい」「どうして人前で堂々と話ができるんですか」と言われることが多いが、著者も最初からできていたわけではない。しかし、話し方はスキルであるため、努力次第でわかりやすい話し方や伝え方はできるようになる。一流とは、理想を現実化するために努力できる人である。理想を明確にもっているかどうかは、理想を実現するための絶対条件だ。理想を掲げ、目指すものと現在の距離を知ることで、目的地までどれだけ到達したかが測れるようになる。しかしいくら理想をもっていても、努力を続けられないと二流止まりである。「こういう話し方ができたらいいよね」と考え、努力を始める人は、すぐに魅力的な話し方ができるようになる。逆に、何もしない人は三流レベルに落ちてしまう。一流になるには、本人の努力が欠かせない。本書では、著者が考える「理想の話し方」を伝えていく。コミュニケーションは、人間関係の基本スキルである。「話す」は誰もが使うコミュニケーションだが、人によってスキルのレベルは違ってくる。しかし、高いスキルが身につけば、魅力的で「伝わる」話し方ができるようになり、あなたが関わる社会も快適になるだろう。

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【必読ポイント!】 心地よい「話す場」を作る

三流は偽善者になり、二流は自分の機嫌をとる

人の行動のスタートラインは感情(気分)だ。ポジティブな気持ちのときは、少々悪い話を聞かされてもポジティブに受け止められる。例えば、待ち合わせの相手から遅刻の連絡が来たとしても、自分の気持ちがポジティブなら、心に余裕を持って返事ができる。感情と成果は連鎖するものなのだ。多くの人は、自分の行動や考えが、感情に支配されているとは気づいていない。一流は、成果をうむのはポジティブな気持ちであると知っているから、感情を作ることが上手である。

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要約公開日 2023.07.03
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