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本書の要点

  • 短い時間で成果を出し続ける「スピード感のある仕事」を実現している人の仕事の仕方を追跡したところ、「すぐに仕事を始める割合が1.8倍から2.3倍も高い」という傾向が明らかになった。

  • 初速を上げて仕事を効率的に進めるために、やる気に頼らない仕組み作りが重要だ。

  • 成果を出し続けている人は「集中を継続すること」を意識して、意識的に作業を中断し、休憩時間を取っている。

  • 休憩で作業を中断しても集中力が途切れないようにするためには、休憩を取ることと仕事を再開することをセットでルーティン化しておくとよい。

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できる人ほど仕事の初速にこだわる理由

できる人は初速が早かった

現代のビジネスパーソンには時間の「効率化」が求められるようになった。残業や徹夜をいとわない働き方はもはや通用しない。

ビジネスにおける評価の対象も、「努力している」といったプロセスではなく、実際の成果であるアウトプットへと移行してきた。短い時間で成果を出し続ける「スピード感のある仕事」を実現している人の仕事の仕方を追跡したところ、「すぐに仕事を始める割合が1.8倍から2.3倍も高い」という傾向が明らかになった。言い換えれば、成果を出し続けている人は「初速が早い」ということだ。

「初速」が上がれば、締め切り前に作業を終えることができ、次のタスクの初速を早めて余裕を持って取り組むことができるようになる。この好循環が成果を引き寄せることにつながる。時間をかけずに多くの成果を出すには、「いかに仕事の初速を上げるか?」という視点が重要だ。

なぜギリギリにならないと仕事が始められないのか

Todd Warnock/gettyimages

仕事は「早く始めて、早く終える」ことが理想であるが、期限ギリギリになってようやく腰を上げる人がほとんどだろう。こうした行動パターンの背景には2つの心理的なバイアスが働いているといわれる。

1つは、締め切り直前になると一気に集中力が高まる「締め切り効果」だ。切羽詰まった状況になると人は驚くほどのパワーを発揮する。その火事場の馬鹿力を期待して、「まだ大丈夫だな」と時間を逆算する習慣が生まれるのだと考えられる。

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要約公開日 2024.01.15
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