売上増の無限ループを実現する 営業DX

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売上増の無限ループを実現する 営業DX
出版社
出版日
2024年02月19日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

顧客リストをつくり、地道に電話をかけたり飛び込み訪問したりして顧客候補を増やし、何度も提案を重ねて契約締結を目指す。もしくは、既存顧客からの紹介やWEBサイトで自社を知って問い合わせをしてくれた人に提案し、契約に至る――。これが今までの一般的な営業の流れだろう。

この流れを鮮やかに変えてくれるのが、本書のテーマである「営業DX」だ。著者の長尾一洋氏は株式会社NIコンサルティングの代表を務める人物である。自社開発のITツール「可視化経営システム」は1万社を超える企業に導入され、営業力強化や業務改革へと導いているという。

本書で長尾氏は、「営業DXとは、顧客を起点とする長期間にわたる全社変革運動でもある」という前提のもと、営業における「リード獲得」「顧客管理」「見積・請求」「アフターフォロー」というそれぞれのフェーズをDXする具体的な方法を教えてくれる。長尾氏が提示するメソッドが実践できれば、営業成果が上がるのみならず、従業員は心身ともにより健康にいきいきと働けるようになって、会社の雰囲気が大きく変わることだろう。最終的にはビジネスモデルや経営戦略さえ変えることになる可能性もある。

「営業DX」と言われると、難しく聞こえるかもしれない。だが長尾氏の提案はいずれもシンプルで、「これなら挑戦してみたい」と思えるものばかりだ。これからますます人材不足が進む現代において、デジタルの力をうまく使って成果を出すしくみをつくりたい方に、一読を勧めたい。

著者

長尾一洋(ながお かずひろ)
株式会社NIコンサルティング代表取締役。中小企業診断士。
自社開発のITツール「可視化経営システム」は、1万社を超える企業に導入され、営業力強化や業務改革をローコストで実現している。また、2500年前から伝わる兵法書『孫子』の知恵を現代企業の経営に活かす孫子兵法家としても活動。
著書に『デジタル人材がいない中小企業のためのDX入門』『コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書』(ともにKADOKAWA)、『AIに振り回される社長 したたかに使う社長』(日経BP社)、『普通の人でも成果が上がる営業の方法』『まんがで身につく孫子の兵法』(ともに、あさ出版)、他多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    営業DXによって「営業活動の効率化」と「個人の能力に依存しない営業体制の構築」が実現する。特別な能力を備えた人材でなくても、デジタルを使えば、長時間労働をすることなく成果を上げられる。
  • 要点
    2
    中小企業のマーケティング活動では、無料のGA4(グーグルアナリティクス4)を使ってデータを収集し、月次で分析し、徹底的に改善しよう。
  • 要点
    3
    SFAを活用するコツは、報告書→連絡書→計画書→情報共有→先行支援の5段階で役割を変化させていくことだ。先行支援の段階に到達すると、蓄積した情報をもとにアドバイスがもらえるため、安定的に成果が出せるようになる。

要約

売上増の無限ループを実現する「営業DX」

中小企業が「営業DX」すべき理由
maroke/gettyimages

人口減少が進むと、足で稼ぐ従来型の営業は限界を迎える。担当エリア内の顧客密度が落ちて移動効率が悪くなるため、どうしても売上が減るからだ。成果を出したいなら、デジタルの力をうまく使い、営業活動の効率を上げる必要がある。

採用と育成も課題だ。大手企業ですら人材採用に苦労する中、中小企業が飛び抜けた営業力を持った人材を採用するのも、採用した人を優秀な営業人材へと育て上げるのも難しい。人手不足の中小企業が営業成果を上げるには、個人の能力に依存しない営業体制の構築を目指すべきだ。

営業活動の効率化と個人の能力に依存しない営業体制の構築。営業DXならこの2つを実現できる。特別優れた人材でなくても、デジタルを使って能力を底上げすれば、長時間労働をすることなく成果を上げられるのだ。

本書における「営業DX」の定義は次のとおりだ。

「データとデジタル技術の活用を前提として、営業部門の枠を超えて顧客接点を見直し、新規客獲得から既存客フォローまで一気通貫させるプロセスを構築することで、営業支援と省人化を実現し、営業生産性を高めること」

一般的な営業活動のプロセスは、マーケティング・見込み先獲得→リード育成・スコアリング→営業・商談・見込み管理→見積管理→受注・請求・回収→アフターフォローである。本書でもこの流れに沿って営業DXのしかたが解説されるが、要約ではこのうち「マーケティング・見込み先獲得」「リード育成・スコアリング」「営業・商談・見込み管理」を取り上げる。

マーケティング・見込み先獲得

リードを集め、育てて、格付けする

まずは「マーケティング・見込み先獲得」のフェーズについて解説する。

新規の見込み客を発掘するためのマーケティング活動のことを「リードジェネレーション」と呼ぶ。将来の見込み客(リード)を取り込むための活動だ。

リードジェネレーションで見込み客を集めたら、次は「リードナーチャリング」と呼ばれる段階に移る。この段階では、見込み客の購買意欲を高めていく活動を行う。

さらに次の段階は「リードクオリフィケーション」だ。見込み客を購買可能性に基づいて「格付け」する。そして、契約に向けてクロージングを行う。

大手企業においては、マーケティング部門がこれらの一連の流れを担当し、営業部門のためにアポイントを取ってくれる。一方、中小企業にマーケティング部門はない。ならば、営業部門がマーケティング機能を併せ持ち、リードを獲得し、育てていく必要がある。

LCAに必要な4つの要素

リードを作るための様々な活動をLCA(Lead Creation Approach)という。LCAの具体例としては、商品やサービスを紹介するWEBサイトの作成、情報発信のためのブログやSNS発信、メルマガ発行、展示会やセミナー企画立案、検索順位を上げるためのSEO、AR(拡張現実)の活用などが挙げられる。

LCAにおいては「コンテンツの力」が重要だ。商品名をアピールするだけではなく、人の心をつかむ、興味を喚起させるコンテンツが必要となる。

コンテンツづくりでは、次の4つの要素から考えるといいだろう。

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要約公開日 2024.06.07
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