仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!の表紙

仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!


本書の要点

  • 大きな仕事は小分けにすると取り組みやすくなる。小さく分けられたら、各作業の具体的な成果内容とデッドラインを決めよう。

  • 退社前に「復習」と「予習」をすると、時間効率が上がる。「振り返る」「作業仕分けで、明日に備える」「スキマ時間にやる作業をリスト化する」の3つを毎日のルーティンにするとよい。

  • ゴールまでの全体像を把握すると、作業の抜け漏れがなくなるとともに、適切な進め方が見えてくる。WBSとフローチャートを活用し、全体像を整理しよう。

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アタマの「切り替え」を減らす

時間をムダにする「切り替えコスト」

私たちは普段、多くの「切り替えコスト」を払っている。切り替えコストとは、ある仕事の途中で別の仕事に着手する際に発生するストレスや浪費した時間、ムダのことをいう。最も典型的な例は、集中しているときに誰かから話しかけられ、元の仕事に戻ってもう一度集中しようとするときにかかる時間だ。仮に1時間に1回のペースで同僚から話しかけられ、仕事を中断したとしよう。1日8時間労働で、元の仕事に再度集中できるまでに5分かかるとすると、切り替えにより1日に40分、1週間で3時間20分もロスすることになる。他人からの割り込みだけでなく、複数のソフトウェアを同時に使用したり、複数の作業を瞬時に切り替えたりしても、同様の時間がかかるだろう。これらを計算に入れると、1週間につき1日分の仕事の時間をムダにしていると言っても過言ではないかもしれない。海外の研究結果や調査でも、仕事に割り込みが入ると生産性やIQが下がると報告されている。仕事の効率を上げるには、切り替えコストを減らすことが重要だ。

過剰な「マルチタスク」を避ける

AndreyPopov/gettyimages

切り替えコストはマルチタスクによっても発生する。マルチタスクは同時に複数のタスクを処理しているように見えるが、実際には、複数のタスクをせわしなく行き来しているだけである。つまり、切り替えコストが発生しているのだ。マルチタスクをすると気分が良くなるだろう。多くのことを達成した気分になり、快感を覚えるはずだ。だが、この感覚に惑わされてはならない。過剰なマルチタスクは作業効率を下げ、思っている以上に成果が出なくなると理解しよう。

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「締め切り」を死守する

大きな仕事は小さく分ける

プロジェクトや大きな仕事を任せられ、「がんばろう」と思う一方で、なかなか手を着けられずにいる……あなたもこのような経験をしたことがあるだろう。

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要約公開日 2024.07.23
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