
脳を「すぐやる」モードに変えるために確認したいことがある。それは、「起床から4時間後に頭がスッキリと冴えているか」ということだ。
起床から4時間後は、人間の脳の活動が1日でもっとも活発になる時間帯だ。その時間帯に頭が働いていないのであれば、それは脳の活動そのものが低下しているということだ。「すぐやる」モードになるための働きかけもうまくはいかない。
脳を活性化し、高いパフォーマンスを出すためには、睡眠が重要だ。脳の働きが活発な状態で、脳に的確な情報を入れれば、体も適切に反応を返してくる。この状態になっていないのに生産性を上げようと試みても、無理が生じる。
睡眠は長ければいいというものではない。適切な睡眠の量は、生まれ持った遺伝子や年齢、日照時間によっても変わってくる。「その日の自分」にとってちょうどいい睡眠時間や脳の活性度の管理には、起床4時間後のパフォーマンスを基準にするのがおすすめだ。

帰宅後になんとなくつけたテレビを見ていたら、想定以上の時間がすぎてしまった——。そんなふうに、「すぐやるべきことがあったのに、気づいたら別のことをしていて時間がなくなってしまった」という経験は誰にでもあるはずだ。
脳は目から入った情報に大きな影響を受けている。脳に見せてしまったものは、なかなか覆すことができない。「見せてしまったらもう手遅れ」なのだ。

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