ADHDの僕が苦手とされる事務にとことん向き合ってみた。の表紙

ADHDの僕が苦手とされる事務にとことん向き合ってみた。

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本書の要点

  • 「どうやる?(分解)」「いつやる?(日付)」「だれがやる?(担当)」の「3つのギモン」を繰り返すことで、落ち着いて「事務」に取り組むことができる。

  • 何から手を付けていいかわからない仕事は、小さなステップに分けると取りかかりやすくなる。

  • ADHDの人は計画や段取りが苦手な傾向がある。計画を立てる際は「正しさ」にこだわらず、自分なりの手順に分解してひとまず始めてみるといい。

  • できそうにない仕事に直面したら、「できる自分」を目指すのではなく「できる仕事」に変えることだ。

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事務には「型」がある

事務を動かす「3つのギモン」

「事務」には「型」がある。事務を動かすには、「3つのギモン」を使うといい。

ギモン1「どうやる?」:仕事を小さな手順に分ける(分解)

ギモン2「いつやる?」:手順に日付を入れる(日付)

ギモン3「だれがやる?」:手順ごとの担当者を決める(担当)

最初のステップでは「どうやる?」と自問し、仕事を「できると思えるサイズ」まで小さく分解する。こうすることで大きくて手を付けづらい仕事も、取りかかりやすくなる。

次は、分解した仕事それぞれに日付を入れて、「いつやるか」を決めていく。これをすることで、「今日やるべきこと」が自然とわかるようになる。

最後は、それぞれのタスクの担当を決める。「だれがやるか」がわかっていれば、ひとりで仕事を抱え込まずに済む。

以上の「3つのギモン」を使いこなせば、落ち着いて仕事に取り組むことができ、「自分にもできる」と思えるようになるだろう。

次からは「3つのギモン」を使いながら、現場で直面するさまざまな悩みを解決していく。

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【必読ポイント!】つい先送りしてしまう

そもそも、何をすればいいのかわからない

kabu/gettyimages

著者は社会人になりたての頃、先輩社員から「フロアの席替えを仕切る」仕事について説明されたが、まったく理解できず呆然としてしまったという。

このようなケースには、「何から手を付けていいのかわからない」「やるべき作業が明確にされていない」といった戸惑いが潜んでいる。前に進むためには、「今すぐできる小さなことは何だろう」と自問することがその一歩となる。

先述の「フロアの席替えを仕切る」であれば、次の手順が思い当たる。

・営業部の移動を確認

・システム部に移動指示

・システム部の移動を確認

・技術部に移動指示

このように小さなステップに分けると、行動に移しやすくなる。「わからない」「どうしよう」となったら、まずは「分解」してみることだ。

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要約公開日 2025.11.20
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