「うつ未満」とは
病気ではないけど「うつっぽい」
うつ病ではないが、気力や意欲の減退が見られ、物事に積極的に取り組めない状態――。本書では「うつ未満」をこう定義する。
睡眠は取れているし、ひどく食欲が落ちているわけでもない。仕事の忙しさも通常どおりで、大きなストレスとなるような出来事も特にない。それでも「しんどい」から精神科を受診してみたが、「特に病気ではないですね」と言われて終わってしまった……。このようなイメージである。
著者の診察室にも、「病的ではないけど困っている人」や「自分はうつ気味だと感じる人」がよく訪れるという。ただ、その多くは医学的な診断がつかず、治療対象にはならない。
多くの人々が感じている「うつっぽさ」とは何か、「うつ未満」から脱するにはどうしたらいいか。精神科医である著者が、その具体的な悩みと対処法をセットでお伝えする。
「休む」技術
うつ未満に多い「休み下手」

「意欲がわかない」「やる気がしない」と訴える「うつ未満」の人には、「休み下手」が多い。疲れから回復するには休息が必要だが、それができないのだ。
彼らはなぜ、休めないのだろうか。一つは、休むことを「悪いこと」だと感じているからだ。仕事中心の環境にいて、「休むことは、怠けていること」だと刷り込まれている人もいる。
理想の休日を過ごすためにスケジュールを詰め込んでしまう、「完璧主義者」も「休み下手」である。彼らは仕事だけでなく、休みにも高い基準を課してしまうのだ。
そもそも「休み」とは、「しなければならない」が存在しない状態を指す。やりたいことがあればすればいいし、何もしなくてもいい。「今の自分の気持ち」を観察して、自分の本心に従う――それが休みの本質だ。「休む技術」とは極めて「自分軸」な行為なのである。
著者の考える自分軸とは、「自分が納得した行動を選ぶこと」である。試行錯誤しながら、自分に合った休み方を見つけてほしい。
「自分だけ停滞している気がする」
〈お悩み〉入社2年目。仕事には慣れてきたけど、最近会社に行くのが辛い。上司に怒られるわけでもないし、同期とも普通に話せる。それなのに「これが自分のやりたかったことなのか」という思いが頭から離れない。
周りの友人と比べて、自分だけが停滞しているような気がする。最近は土日も寝て過ごすことが増えた。「まだ若いんだから」と言われるけど、疲れきって動く気力もない。




















