なぜみんな疲れているのか
24時間働く現代人
日本リカバリー協会が2024年に実施した調査によれば、日本の就労人口の約8割が疲労を感じている。詳細を見ていくと、20代~40代の約半数が強い疲れを訴え、とくに30代が最も疲弊しているという結果だ。現代日本では、働き盛りの世代が疲れ切っているのである。
多くの人が疲労している理由として、主に2点が指摘できる。
1つは、時間の「余白」が消えたことである。第一次産業革命以前の労働は肉体労働が中心で、体は酷使されたものの、休息を取れば回復が可能だった。
しかし20世紀に入ると、肉体労働から頭脳労働へと比重が移り、さらに電気の普及によって活動時間が大幅に拡張した。
現代では、スマートフォンやAIの発達により、従来1日3~4件が限界だった商談をオンラインで7~8件こなせるようになった。このような詰め込み型のスケジュールでは、外出先で公園のベンチに腰を下ろしたり、喫茶店でコーヒーを飲んだりといった時間すら奪われる。さらに帰宅後でさえ、スマホやパソコンでメールを確認してしまい、休めない。
頭脳労働が中心となった現代では、身体的な疲れよりも脳の疲労が蓄積する。さらには、脳の興奮状態がオフの時間にも続くため、睡眠だけでは十分に回復できない。
このように「余白のない世界」こそが、私たちに新たな疲労をもたらしている。



















