囲碁の基本ルール
3つのルール
囲碁で絶対に押さえておくべきルールは3つだけだ。まず、棋力が上の人が白を持ち、黒から順番に、交代で打っていく。打つのは、縦線と横線の交点だ。次に、「陣地」すなわち石で囲んだスペースの広いほうが勝ちとなる。陣地にある交点を数える単位を「目(もく)」といい、この数の多さを競う。
そして、相手の石を四方から囲むことができた場合、すぐにその石を取り上げられる。あと一手で囲めるという状態を「アタリ」と呼ぶ。一番下の線や隅の角に追い込めば、より少ない石で相手の石を取れる。
また、いくつかのマナーもある。対局前後でのあいさつを忘れず、対局中は手で会話する手談でコミュニケーションをとり、おしゃべりをしないようにする。石をガチャガチャと触らず、どこに打つかをしっかり決めてから打ち、一度打った石は動かさない。横で観ている人のほうが先を読める岡目八目という言葉があるが、けっして口を出さないようにしよう。
囲碁で得られる効用
マインドスポーツ

囲碁は一生の趣味となるものだが、脳に高い負荷をかけることで認知機能の低下を予防できるという効果以外にも、さまざまな効用が期待されている。いくつか紹介しよう。
1時間程度の対局で、驚きや焦り、自信喪失や自信過剰など、さまざまな感情があらわれる。「囲碁はまさに『心を映す鏡』」であり、次の一手に向けた冷静な分析の積み重ねが、自分自身の感情をコントロールする力になる。人としての器を広げるメタ認知能力の鍛錬ともいえるだろう。そうして集中する時間は雑念を消し、自然と呼吸も整って、瞑想そのものの心のリセットへとつながる。
囲碁は、瞬時に状況を見極めて、先を見据えた決断が求められる「マインド(頭脳)スポーツ」なので、イチローのようなトップアスリートも夢中になっている。負けた場合でも知的ゲームの成り行きを自分で解釈しなおして、「自分が見えていないものに気づき、違う視点を得る」ことにつながる。
だからこそ、2400年以上ものあいだ、ほとんどルールを変えずに、国や文化もまたがって楽しまれてきたゲームであり、かつての中国では君子に必要な教養とされていた。続けていくうちに、「先のことを考える力」「全体を見る力」「自分をコントロールする力」「相手のことを思いやる力」などが育っていくのである。
囲碁には勝手読みという言葉がある。相手の考えを自分の思いだけで推し量り、誤った判断をすることだ。囲碁を打つことは、「相手と自分の『考え方の違い』」に触れる機会となる。その違いを楽しむ気持ちに自然となり、多様性のなかで学んでいけるのである。
対局の流れ
前提として覚えておきたいこと

囲碁の最初の一手はどこに打ってもよい。自由だからこそ、自分の考え、選択、判断に責任を持つ必要がある。




















