将来に漠然とした不安はあるけれど、何を変えればいいのかわからない。変化の激しい時代を前に、そんな思いを抱えている人は少なくないだろう。本書は、そうした悩みに対して「スキルを増やそう」「努力量を増やそう」とは言わない。まず変えるべきは、物事の見方や考え方、つまり「思考」であると説く一冊だ。
著者の澤円氏は、元・日本マイクロソフト株式会社、業務執行役員である。現在は株式会社圓窓の代表として、企業や学生に向けて講演やメンタリングを行い、起業家精神を育む教育にも携わっている。ビジネスの最前線と教育現場の双方を知る著者だからこそ、その言葉には重みがある。
本書で一貫して語られるのは、「当たり前」を疑い、自分の思考をアップデートし続けることの重要性だ。時間は命そのものであるから、ムダな時間を徹底的に減らすこと。正解探しや同調圧力から抜け出し、失敗を恐れず挑戦すること。さらに、複業やアウトプットを通じて、自分だけの価値を育てていくこと。どのテーマも、その根底には「未来は自分でつくるもの」という一貫した思想がある。
現状にモヤモヤしながらも一歩踏み出せずにいる人や、変化の激しい時代についていけていないと感じている人に、ぜひ本書をおすすめしたい。思考をアップデートすることが、未来をアップデートする第一歩になる。そんな前向きな気づきを与えてくれる一冊である。