熱狂しやがれ

転職せずに100倍楽しく働く方法
未読
熱狂しやがれ
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熱狂しやがれ
出版社
ワニブックス

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出版日
2016年02月01日
評点
総合
3.0
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
3.0
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おすすめポイント

「熱狂しながら取り組んでいることはありますか」と訊かれたら、あなたはすぐに答えられるだろうか。いろいろなものが簡単に手に入る今の時代において、「ゆとり世代」や「さとり世代」と呼ばれる若者は、物欲が少なく、浪費よりも貯金に精を出していると言われている。

そんな彼らにとって、「熱狂しやがれ」という言葉はピンと来ないのではないか、と著者は懸念していたという。しかし、大学で学生たちに教えているなかで、若い人が決して冷めているわけではないことに気がついた。彼らは熱狂したくてもできるものがないため、クリスマスやハロウィンなどのイベントごとに盛り上がっていたのだ。熱狂することは、今の若者にとっても、それほど遠い言葉ではないというのが著者の現在の認識である。

本書はマッキンゼーやアップルで人事本部長を経験し、今まで3万人以上にキャリア研修を行ってきた著者による、仕事や人生に熱狂する方法を説く指南書だ。転職を希望する人が昨今増えてきているが、職を変えずとも、今の居場所で自分を鍛え、熱狂しつづける方法はあると著者は説く。いつも同じ業務の繰り返しで、日々の生活に張り合いがないと感じている人は、本書を手に取り、生活に革命を起こす起爆剤としてみてはいかがだろうか。あなたの人生を変えるかもしれない、「熱い」言葉の数々が、本書には詰まっている。

ライター画像
平賀妙子

著者

小杉 俊哉(こすぎ としや)
1958年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、NECに入社。
マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院修士課程修了。
マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク、ユニデン株式会社人事総務部長、アップルコンピュータ株式会社(現アップルジャパン)人事総務本部長を歴任後独立。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科准教授を経て、現在、同大学SFC研究所上席所員、立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科客員教授。
主な著書に『起業家のように企業で働く』『職業としてのプロ経営者』(ともにクロスメディア・パブリッシング)、『ラッキーをつかみ取る技術』(光文社新書)、『2%のエース思考』(ワニブックス)など。

本書の要点

  • 要点
    1
    成果に結びつく努力を効率的にするためには、努力の「方向性」と「質」を定めることが大切だ。
  • 要点
    2
    1つの専門分野に特化するだけでは、いつか新しい仕組みに仕事を奪われてしまう。今後求められるのは、専門性を2つ持つ「π字」型や、3つを組み合わせた「横E」型の人材である。
  • 要点
    3
    社外でも、自分が成長する場をつくることはできる。特にリーダーとしての経験は、社内ではなかなか積むことができない。
  • 要点
    4
    優秀な人間になりたければ、まず服装を整えるべきだ。
  • 要点
    5
    「打たれ強さ」とは、曲げられても折れることのない、竹のようなしなやかさを持つことである。

要約

人生に熱狂しろ

冷めているのは自分のせい

仕事に不満を抱え、転職を考えている人たちに足りないのは、熱狂することである。全ての行動は、自分が選択していることを忘れてはいけない。自分の下した選択の重みをまず認識するところからはじめるべきだ。

自分が今いる環境に不満を抱き、冷めている人は、過去のどこかに原因を見出して、「できない」あるいは「やらない」ための言い訳づくりに余念がない。しかし、過去は変えることはできない。

一方、現状は自分の力で変えることができる。目の前のことに熱狂し、モチベーションを高めることは、心がけしだいで誰にでも可能だ。冷めることなく熱狂していけば、あなたの生き方は必然的に前向きになっていくだろう。

直感を信じる
SIphotography/iStock/Thinkstock

キャリアや人生の選択を、分析的、戦略的に選ぶのは難しい。どこの職場を選んだとしても、必ずメリットとデメリットがある。たとえば、新卒でベンチャー企業に入ると、即戦力になることが求められる。そのため、大企業へ行くよりも、企画力などは早く身につくだろう。しかし、大企業のようにじっくり時間をかけて育てられることはないだろうし、取引先である大企業の内部の仕組みがどうなっているか、うまく理解することができなくなるかもしれない。

100%、完璧な居場所など存在しないのである。だからこそ、考えても結論が出なければ、最後は直感に頼るべきだ。何事にも自分のベストを尽くしていれば、あなたの直感は正しい決断を下してくれる。とにかく、まず決めたことに対して、全身全霊で取り組んでみる。その繰り返しが、あなたを大きく成長させてくれるだろう。

効率的に努力する

それほど頑張っているようには見えないのに、高い評価を獲得している人がいる。しかし彼らは、決して努力をしていないわけではない。「成果に結びつく努力」を効率的にしているのである。

著者は浪人時代、予備校の講師から、どう勉強すればすぐに成績が上がるのかを教えてもらい、今までの自分の勉強方法を後悔したという。高校時代の著者は、きれいなノートを作ることに時間をかけていたにすぎなかったのだ。

浪人してからは「質」を重視して勉強しはじめ、結果として成績優秀者として表彰されるようにもなり、学ぶ楽しさを理解していった。浪人時代のほうが勉強時間は短かったにもかかわらず、成績が伸びていったのは、努力の「方向性」と「質」を定めていたからに他ならない。

【必読ポイント!】 自分の価値を高める

難しいほうを選ぶべき
Creatas/Creatas/Thinkstock

同じ給料をもらうのであれば、あえて難しいほうを選ぶべきだ。難易度の高い仕事をするとなると、自分が持つ実力以上の力を発揮する必要が出てくる。それが成長のきっかけとなる。

熱狂せずにただ仕事を淡々とこなしている人は、うまくいかなくなったとき、何が失敗の原因なのか、わからないものだ。

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要約公開日 2016.10.06
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