flier_logo
ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから

本書の要点

  • 新しい価値を創造するスタートアップにおいては、誰もがいいと思うアイデアは「いいアイデア」とはいえない。聞いた人が戸惑うようなアイデアがいい。

  • 最初に検証するべきなのは、「そもそも課題が存在するのか」である。スタートアップは「顧客の課題を解決する」ものだ。自分たちがやりたいことを優先しているだけでは、ありもしない課題の解決策を作ってしまうことになりかねない。

  • スタートアップはタイミングが命だ。早すぎれば商品は未熟になり、遅すぎれば大手に勝てなくなる。

1 / 3

【必読ポイント!】 アイデアを検証する

「いいアイデア」とは?

phototechno/iStock/Thinkstock

スタートアップは単なる起業とは異なり、すでにある市場をターゲットにするのではなく、新たな価値を作りだして急成長するものである。ゆえにすべての起業がスタートアップとは限らない。

スタートアップにとってもっとも重要なのは、アイデアの検証だ。そのアイデアが「いいアイデア」かどうかを検証できないうちは、他のことはなにも始めてはいけない。では「いいアイデア」とはどんなものなのだろうか。

いいアイデアはソリューション(解決策)ではなく、課題にフォーカスしているものだ。技術やプロダクトなど、自分たちがやりたいことを先行させて考えてはいけない。ソリューションは顧客の課題を解決するためにある。ゆえに重要なのはそこに課題があるのか、そしてそれが顧客にとって本当に痛みのある課題なのかどうかを見きわめることだ。スタートアップを始めるにあたり、真っ先にしなければならないのは、課題の質を高めることなのである。

誰もがいいと思うアイデアは、スタートアップにおいてはいいアイデアとはいえない。なぜならそうしたアイデアは、すでに他の企業でも検討されている可能性が高いからだ。競合が多い市場だと、スタートアップは不利である。まだ市場が定義されていないような状態の課題に取り組むべきだ。誰かに話したときに相手が戸惑うようなアイデアのほうが、スタートアップには向いている。

スタートアップで絶対にしてはいけないこと

一般企業では通用しても、スタートアップでは絶対にしてはいけないことがある。

まず詳細なビジネスプランを作ってはいけない。スタートアップではプロトタイプを作り、顧客からのフィードバックを得ていく過程で、プランやビジネスの方向性が大幅に変わることもしばしばだ。詳細なビジネスプランを作るのは時間の無駄である。

また、競合や差別化を意識するあまり、はじめから機能を盛りこみすぎるのもよくない。あくまで考えなければならないのは、「顧客の課題を解決できるかどうか」である。はじめは本当に必要な機能だけに絞り、課題を解決できるかどうかを考えるべきだ。「あったら便利な機能」は、あとから追加すればいい。

さらに、スタートアップはPRを重視しがちだが、これも間違いだ。プロダクトが未熟な段階でPRを進めてしまうと、最悪のコメントやレビューが永遠に残されることになりかねない。はじめの段階では試作品を顧客に使ってもらい、そこからフィードバックを得て、プロダクトを磨きこむ作業に注力するべきである。

スタートアップはタイミングが命

donskarpo/iStock/Thinkstock

スタートアップが成功するかどうかを左右するもっとも大きな要因はタイミングである。「なぜいまそのアイデアを実行するのか」という質問に答えられないならば、それはいいアイデアとはいえない。市場に早く参入しすぎると、コストが高かったり性能が未熟だったりする可能性が高いし、遅すぎると市場が込みあい、大手に勝てなくなってしまう。

ベストなタイミングをつかむには、進化が止まっている領域に目を向ける手もある。「みんなが使っているから」といった理由で、不便なのに顧客がそのまま使用しているケースは意外に多い。そうした硬直化した領域には、「市場を再定義するプロダクト」を投入しやすく、スタートアップならではのイノベーションを起こし、成功できる可能性が高いのだ。

2 / 3

課題を検証する

課題は本当にあるのか?

スタートアップのプロダクトは、「顧客が抱える課題を解決するための手段」である。しかし失敗する多くのスタートアップは、自分たちで解決できる範囲内に収めるため、そもそもの課題をでっちあげてしまっている。「自分たちが作りたいから作る」のではいけない。スタートアップの命となるのは、「本当にその課題が存在しているのか」の検証だと肝に銘じるべきだ。

もっと見る
この続きを見るには...
残り2155/3734文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2018.03.08
Copyright © 2026 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法
日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法
ロッシェル・カップ到津守男スティーブ・マギー
群れない。
群れない。
塚本亮
ポスト平成のキャリア戦略
ポスト平成のキャリア戦略
佐々木紀彦塩野誠
ふしぎな総合商社
ふしぎな総合商社
小林敬幸
買う理由は雰囲気が9割
買う理由は雰囲気が9割
福田晃一
注文をまちがえる料理店
注文をまちがえる料理店
小国士朗
ファンダム・レボリューション
ファンダム・レボリューション
関美和(訳)アーロン・M・グレイザーゾーイ・フラード=ブラナー
経済成長という呪い
経済成長という呪い
林昌宏(訳)ダニエル・コーエン

同じカテゴリーの要約

職場の憂鬱
職場の憂鬱
前野隆司
うまい気遣い×もったいない気遣い
うまい気遣い×もったいない気遣い
森田ゆき
勉強法大全
勉強法大全
星友啓
知性大全
知性大全
樺沢紫苑
三行で撃つ
三行で撃つ
近藤康太郎
意見をつくる
意見をつくる
羽田康祐 k_bird
問題解決の地図
問題解決の地図
深沢真太郎
無料
ウケる現場のつくり方
ウケる現場のつくり方
サバンナ 八木真澄営業-1グランプリ製作委員会
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉
頭のいい人が身につけている「決断力」
頭のいい人が身につけている「決断力」
深谷百合子

フライヤーは、著者・出版社の許諾を得たうえで要約を掲載しております。また、選書委員会を設けて今読むべき本を厳選し、ライターが要約を作成しております。詳しくはコンテンツポリシーをご確認ください。