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本書の要点

  • DXのプランニングは、(1)DXによってどのようなことを成し遂げたいのか、(2)どんなことが可能なのか、(3)何をしなくてはならないのかという3つの視点に、(A)短期、(B)中期、(C)長期という時間軸をかけ合わせて、3×3の9個のボックスを作って整理していく。

  • まずアナログ情報をデジタル化し、徐々にプロセスやビジネスモデルなどの仕組みもデジタル化していく。デジタル化(デジタライゼーション)は点を線に、線を面に広げていくように進めるべきだ。

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DXで何を実現するのか

デジタルで変わるということ

最近、デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉を目にしない日はない。少し前に流行ったAI(Artificial Intelligence:人工知能)やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)といった言葉を飲みこむ勢いである。

一般的に「DX」として取り上げられるのは、AIやIoT、ブロックチェーン、VR(Virtual Reality:仮想現実)・AR(Augmented Reality:拡張現実)の活用、はたまた自動運転や遠隔操作までさまざまだ。

これらの共通点は、文字通り「デジタルで変わる」という点である。DXとは、遠隔地からロボットを動かしたり、大量のデータから何かを予測したりするようなものだけではない。ペーパーレス化やリモートワークも、「デジタルで変わる」という定義に従えば、まぎれもなくDXに当てはまる。

既存事業の磨き込み

metamorworks/gettyimages

DXを推進するためには、「DXで何を実現するのか」をまず考える必要がある。それがなければ、どんなツールや技術も宝の持ち腐れだ。

どこから始めるかを考えるうえでは、短期と中長期に分ける必要がある。短期において成果が見込めるのは、「既存事業の磨き込み」だ。今まで行なってきたことを、DXを用いることで、より早く正確に行えるようにする。つまり過去の事実・データをもとに、より効率的に動けるような手助けをしてもらうのである。

そのためには既存の業務について、できるかできないかはいったん脇に置き、どこかに無駄はないか、人間よりデジタルのほうが正確にできそうなところはないか、あのデータをデジタル化したらもっと使えないか、といった視点で洗い直してみるべきだ。効率化や収益性向上の可能性を全社で洗い出すことが、短期的なDX推進のスタートとなる。

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【必読ポイント!】 DX推進のリアルノウハウ

総論賛成・各論反対

これからの企業において、「DXは全社員に関わるものである」という考え方に、異論をはさむ人は少ないだろう。にもかかわらず、DXの推進活動はそう簡単に進まない。「何をするのかいまいちピンと来ない」「うちの部門は現場が納得しない」といったような不満の声が、あちこちからわき上がってくるはずだ。いわゆる、総論賛成・各論反対の状態である。

しかしながら、こうした混沌とした状況からのスタートは、むしろ当たり前だと思うべきだ。企業を変えるだけのインパクトがDXにはあるのだから、その可能性が大きければ大きいほど、社内に不安の声があがるのは当然である。

プロジェクトの立ち上げに際して全社員を集め、「DXにより今までなかった顧客体験を実現する」などとカッコよくまとめられたプレゼン資料を発表して、大きく打ち上げるのは賛成しない。かえって各論反対の声を大きくしてしまう可能性がある。

むしろ「まずは紙をなくす」「業務効率〇割アップ」

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要約公開日 2021.06.30
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