朝、寝ぐせが直らないまま出かけてしまったら、それだけで1日が憂鬱だ。しかし、段取りよく支度をして気持ちよく出かけられたときは、そのあと多少いやなことがあっても「まあいいか」と思える。朝の気分に「余白」があるかどうかで、その日1日が左右される。
早起きして周囲を見わたす余白があれば、いつもの風景や自然を美しく感じることができる。また、まわりの状況がよく見えるため、家族や仲間を思いやり、感謝する気持ちも湧いてくる。
朝いちばんに感謝の気持ちをもつことができると、日々の出来事をポジティブに感じられ、優しい気持ちになれる。
「朝早く起きるなんて忙しくてできない」という人も、週末ならどうだろうか。いつもの土日よりも30分から1時間早く起きてみると、休みの日の満足度はぐんと上がるだろう。
「朝型の人」というと、何でもテキパキ効率よく進める人というイメージがあるかもしれない。平日はそれでもいいが、週末までそう考える必要はない。週末の朝には時間的な余裕がある。だからこそ、あえてムダなことや「まあいいか」と見すごしていたこと、普段は考えるのが億劫でためらっていたことに挑戦してほしい。
たとえば、仕事の企画を考えるとき、「さあ、これから考えるぞ!」とパソコンの前で気合を入れていたときはまったく出てこなかったのが、週末にふとアイデアが思い浮かんだことはないだろうか。意外と企画のことはすっかり忘れて、お風呂でぼーっとしたり、友だちと遊んでいたりするときに思いついたりするものである。
週末の朝に余白をつくることで、平日には思いもしなかった道が開けるかもしれない。
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