貯金はこれでつくれます

本当にお金が増える46のコツ
未読
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貯金はこれでつくれます
出版社
出版日
2024年01月02日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

私たちが貯金をつくろうと考えたとき、方法はふたつしかない。ひとつは収入を増やすこと、もうひとつは支出を減らすことだ。もちろん収入を増やせるに越したことはないが、転職などの選択肢もあるにせよ、少なくとも短期的には自分の収入を自分で増やせる方法は限られているというのが現実だろう。そうなれば、当然支出を減らすほうに目を向けることになる。しかし今度は、支出を減らそうと決意したところで節約はなかなかうまくいかないという、もう一つの現実に直面することになる。収入に比べればはるかにコントロールしやすいはずの支出を、私たちはなぜか制御できない。いったいなぜなのだろう?

本書では、その原理をわかりやすく説明する。著者はごく普通の会社員でありながら、わずか4年で資産1000万円を達成したという節約オタクふゆこ氏。著者は節約がうまくいかないのは、浪費してしまうからだと指摘する。そもそも浪費はなぜ起こるか。それは日頃から受けているストレスや、思い込みによるところが大きい。ストレスをなくし、固定観念を打破し、メンタルを整えなくては節約は不可能だというのが本書の立場だ。

メンタルに注目するのは、決して精神論や心理主義ではない。私たちは、誰もが自分たちの生活を切り盛りする小さな経営者である。自分が持つリソースをどこに配分するべきなのか、その意思決定に向き合うことからは逃れられない。本書における節約とは、小さな買い物から自分の生き方を見つめ直すことにほかならないのだ。

ライター画像
池田明季哉

著者

節約オタクふゆこ(せつやくおたくふゆこ)
1993年2月14日生まれ、自らを「節約オタク」と称する節約・投資系YouTuber。理系の大学院修了後に開発職として電子系メーカーに就職したものの、将来のお金に対する不安を拭えなかったことがきっかけでお金について学ぶ。その後、奨学金477万円を返済しながら1カ月10万円で生活し、年間300万円を貯金、20代で資産1000万円を達成。現在は脱サラしてフリーランス。2021年から運営しているYouTubeチャンネル「節約オタクふゆこ」は日常的な節約法のほか、投資についての動画も初心者向けに配信して人気を集め、チャンネル登録者数は37万人を超える(2023年11月時点)。

本書の要点

  • 要点
    1
    貯金は「メンタルが9割」である。贅沢はしていないのにお金が貯まらないのは、大切ではないモノやコトにお金を使ってしまっているからだ。
  • 要点
    2
    特に浪費の原因になりやすいのはストレスである。節約は、まずストレス源から距離を置くなど、浪費以外のストレス解消法を見つけるところからはじめるべきである。
  • 要点
    3
    「アラサー世代の社会人女性はこうあるべき」というような思い込みも浪費につながりやすい。節約とは自分に本当に必要なものを精査することである。

要約

【必読ポイント!】貯金は「メンタルが9割」

お金が貯まらないのは収入のせい?
SunnyVMD/gettyimages

贅沢はしていないのに、お金が貯まらない。給料日前になると、いつも生活がカツカツになってしまう。そうなってしまう原因はどこにあるのだろう。「会社が給料を上げてくれないから」と考えるかもしれないが、それは原因の一端であっても、考え方としては正しくない。

例えばこんな生活をしてはいないだろうか。仕事帰りについコンビニでお菓子を買ってしまう。自分へのご褒美に、服やコスメを買う。買ったのに使っていないものがある。いまを楽しみたいので、そのときほしいものややりたいことを最優先にする――。

なにかを選ぶことは同時になにかを捨てることである。「仕事帰りのコンビニのお菓子」や「ほしい服やコスメ」を買うなら「来月あたり旅行に行きたいな」という計画は捨てなくてはならない。「若いうちにお金を自由に使う」を優先するなら、将来のための備えや金銭的な安心は、とりあえず捨てなければならない。本音は「すべてを手に入れたい!」「どれも捨てたくない!」というところだが、決まったお金で生活をしている限り、そういうわけにはいかない。

大切ではないモノやコトにお金を使うということは、そのぶん大切なモノやコトにお金を使うという選択肢を捨てることだ。貯金ができない、ほしいものが買えない、やりたいことができないのは「収入が少ないから」ではない。節約においては、自分自身の考え方、つまりメンタルがもっとも重要なのである。

「こうあるべき」がお金を奪う

例えば「アラサー世代の社会人女性」と言われたとき、どんな生活を思い浮かべるだろうか。インテリアにこだわり、恋人や友だちとの食事会ではおしゃれな店に足を運び、トレンドを押さえてファッションにも気を配り、ジムやホットヨガに通って自分磨きをし、ネイルサロンやまつ毛エクステなど美容にも定期的にお金を使う――そんな像が思い浮かんでこないだろうか。

女性インフルエンサーがSNSで発信するような生活を真似していては、お金はいくらあっても足りない。これは年齢が変わっても、あるいは男性でも同じだ。企業は「世間の声」を装って、巧みにお金を使わせようとする。

もちろん、例えば営業職であれば、服装や身だしなみにお金をかけることは成績アップ・収入アップのための投資になる場合もあるだろう。問題なのはそういった明確な目的のある買い物ではなく、単なる見栄や広告に乗せられて「なんとなく」お金を使ってしまうパターンだ。

それが「自分のために自らの意志で選んだ支出」ではなく、ただ流行や世間体を気にしてお金を使っているだけならば、いちど財布をしまうべきだ。

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要約公開日 2024.04.09
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