ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから
とりあえずやってみる技術の表紙

とりあえずやってみる技術


本書の要点

  • 新しいことを始めるときに不安を感じるのは、脳がリスクを懸念していることが原因である。変化をせずに今のままでいれば、行動によるリスクを負わずにすむと脳が判断しているのだ。

  • 小さな失敗を繰り返すことで、行動力や判断力を鍛えることができる。失敗は減らすよりも、失敗しても立ち直る仕組みを持つことが重要である。

  • 「やる気が出ない」のであれば、まずは体を動かしてみることが有効だ。体を動かすことで、後から意識がついてくる。

1 / 3

なぜ行動できないのか

脳はリスクに備えている

akinbostanci/gettyimages

最近の社会変化のスピードは、人間の脳がついていけるレベルを超えている。

フロリダ州立大学のボーマイスターの研究によると、人は急な社会変化に直面すると「決断疲れ」に陥りやすくなる。選択をしなければいけない場面が頻繁に起こることで、判断能力が鈍り、大事な行動を避けるようになるのだ。

それに加え、人は未来を予測できないと、動くことを本能的に避け、様子を見ようとする傾向がある。進化心理学的な観点から考えると、人間の脳は旧石器時代からほとんど変わっておらず、当時の危険に満ちた環境に適応したまま生きている。つまり、人間の脳は常に最悪のケースに備えて行動するように設計されているのだ。

新しいことを始めるときに不安を感じるのは、脳がリスクに反応していることが原因である。変化をせずに今のままでいれば、リスクを負うことはないと脳が判断しているのだ。

「ネガティビティ・バイアス」といって、人間は危険を避けるために、ネガティブな情報に注目する傾向がある。もちろんリスクを避けるために慎重になることは大切だ。しかし、過剰なほど慎重になるとチャンスを逃してしまう。

行動して失敗するリスクに対し、行動しなかったことで得られなかったものは、認識しづらい。提案していたら通ったかもしれない企画や新たなスキルを得られたかもしれない誘いなど、行動しなかったことで何かを失っているかもしれない。そう考えると、行動しないことにもリスクがあるといえる。

そんな心理的なリスクと致命的なリスクを区別し、見極めることが重要だ。

「やらない後悔」は後を引く

やったほうがいいとは思うものの、先延ばしにしてしまった経験がある人は多いだろう。

変化はエネルギーや不確実性を伴う。その懸念から、人間の脳には現状維持しようとする「現状維持バイアス」がある。人には本能的にできるだけ少ない負荷とエネルギーで行動をしようとする「最小努力の原理」と呼ばれる傾向もある。人がいつも通りの行動をしようとするのは、こうした働きによるものだ。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3684/4538文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2025.10.15
Copyright © 2026 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

やりきる意思決定
やりきる意思決定
中出昌哉
AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
越川慎司
休息する技術
休息する技術
菅原道仁
仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣
仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣
加藤俊徳
なぜ働く?誰と働く?いつまで働く?
なぜ働く?誰と働く?いつまで働く?
有山徹
壁打ちは最強の思考術である
壁打ちは最強の思考術である
伊藤羊一
きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」
きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」
阿部恵
はじめる力
はじめる力
安野貴博

同じカテゴリーの要約

頼るのがうまい人がやっていること
頼るのがうまい人がやっていること
有川真由美
お金の不安という幻想
お金の不安という幻想
田内学
すぐやる人の小さな習慣
すぐやる人の小さな習慣
大平信孝大平朝子
記憶脳
記憶脳
樺沢紫苑
感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
和田秀樹
聴く技術
聴く技術
山根洋士
「いい質問」が人を動かす
「いい質問」が人を動かす
谷原誠
なぜか機嫌がいい人がやっている100の習慣
なぜか機嫌がいい人がやっている100の習慣
藤本梨恵子
一・五代目 孫正義
一・五代目 孫正義
井上篤夫
心の中のネガティブさんと上手につきあう方法
心の中のネガティブさんと上手につきあう方法
精神科医Tomy