「ケチ活」は、著者にとって日常の一部だ。
たとえば紅茶を淹れたあとのティーパックも、その対象である。著者はあるときから「このまま捨てるのはもったいない。何かに使えないか」と考えるようになり、ティーパックの「第2の人生」を見つけてあげたいという思いが芽生えた。
調べていくうちに、紅茶のティーパックは油汚れの掃除に最適であると知り、さっそく試してみた。油で汚れたフライパンに洗剤たっぷりのスポンジを使う代わりに、軽く水に濡らしたティーパックで汚れた部分をこすってみたところ、みるみる汚れが落ちていく。あとは通常どおり洗剤をつけたスポンジで一緒に洗えば、ピカピカになった。
スポンジの消耗を遅らせることができ、洗剤や水の節約にもつながる。しかも、もとは捨てるだけだったティーパックで! 感動すら覚えた。
今では、飲み終わったティーパックは軽く乾かしてから決まったケースに入れ、台所の見える場所に置いている。透明の容器に入れておくと、ちょっとしたインテリアのように見えるのも面白い。
見た目も実用性も備えたティーパックの「第2の人生」は、まさに頼れる存在である。
街を歩いているとき、みなさんは何をしているだろうか。著者は「ケチ活」に役立つヒントが思わぬところに潜んでいる気がして、周囲に目を配っている。
先日、大阪へ出かけた際、街中に駐輪された自転車が目に入った。前かごにふたがかけられていたのだが、近づいて見てみると、それはなんと傘の布地だった。今まで、自転車での買い物中に突然の雨で食材が濡れてしまった経験が何度かあった著者は、「その手があったか!」と、家に余っていた傘を自転車のかごカバーにリメイクすることにした。
家の中で考えているだけでは思いつかなかった「ケチ活」となり、これからも外の景色に目を向けていこうと思ったのだった。
3,400冊以上の要約が楽しめる