「疲れ」のメカニズム
疲れは「気持ちの問題」ではない
仕事や人間関係で感じる「疲れ」は、「気のせい」や「気持ちの問題」ではなく、実際に脳や心身に悪影響を及ぼしている。
過度なストレスが続くと脳は「神経伝達物質」をうまく作れなくなる。その結果、「気分がさえない」「落ち込みやすい」「憂鬱」といった心の不調が生じるのだ。具体的には、次の神経伝達物質が不足すると、メンタル不調に陥りやすくなると言われている。
・セロトニン:不足すると、不安やイライラが強くなる
・ノルアドレナリン:不足すると、無気力で集中力が欠ける
・ドーパミン:不足すると、感情が鈍くなり意欲がなくなる
さらに、脳がダメージを受けると自律神経も乱れてしまう。自律神経は、呼吸や体温調整などを担っている「体の維持機能」である。これが乱れると、心だけでなく体の不調もあらわれる。
つまり「疲れ」とは、脳・心・体の不調が別々に生じているのではなく、複雑に絡み合った一つの反応なのである。
「考え方のクセ」を見直す

疲労した脳を回復させるには「考え方のクセ」を見直す必要がある。単に休むだけでは、根本的な回復は期待できない。なぜなら、「寝て休む」こと自体が意外と難しいからだ。
寝ようとしても余計なことを考えてしまい、現状や将来への不安で目がさえて眠れなくなる。思考が悪循環を繰り返し、休むどころか疲れを蓄積してしまう。「このまま間に合わなかったらどうしよう」「仕事が終わらない私はダメな人間なんだ」「こんな自分は周りにどう思われるだろう」。こうしたネガティブな思いが頭の中をぐるぐる回り始めると、抜け出すのは簡単ではない。
















