リーダーの否定しない習慣
リーダーの否定しない習慣
リーダーの否定しない習慣
出版社
フォレスト出版

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出版日
2025年08月20日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「上意下達」という言葉のごとく、一昔前まで上司と部下のコミュニケーションは「上から下へ」の一方通行で良しとされていた。しかし今は、よりフラットでインタラクティブなコミュニケーションが求められる。一人ひとりを尊重しながらチームとして成果を出し、さらにメンバーの成長までを担う「リーダー」という役割は、以前よりもずっと難易度が増しているように見える。

本書は、そんな現代の「悩めるリーダー」に向けて書かれた一冊である。著者はプロコーチとして大手企業などで2万人以上のリーダー育成を行ってきた林健太郎氏。多くの著作を持ち、『否定しない習慣』をはじめとする「否定しない習慣」シリーズは累計22万部のベストセラーである。シリーズ最新刊である本作では、リーダーの悩みを解決する「否定しないマネジメント」を伝授する。

そもそも上司と部下はタテ型の関係であり、上司の発言や態度は部下に「否定された」と取られやすい構造がある。上司自身は「ただ感想を言っただけ」「否定ではなくアドバイス」だと思っていても、相手はそう受け取っていない可能性があるのだ。

本書では、「否定しないマネジメント」を「部下の心理的安全性を高め、チームの力を最大化するための関わり方」と定義し、その考え方から基本ステップ、職場における具体的な実践法までを丁寧に解説していく。

「否定しない」ことに否定的なリーダーもいるかもしれないが、そんな人こそ本書を一読してほしい。その効果にきっと目を奪われるはずだ。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

林健太郎(はやし けんたろう)
否定しない専門家/コーチ
合同会社ナンバーツーエグゼクティブ・コーチ。リーダー育成家。一般社団法人国際コーチング連盟日本支部創設者。1973年、東京都生まれ。パンダイ、NTTコミュニケーションズなどに勤務後、プロコーチを目指して海外修行に出る。帰国後、2010年にコーチとして独立。大手企業などで延べ2万人以上のリーダーにリーダーシップを指導。企業向けの研修講師としての実績も豊富で、フェラーリ社の日本の認定講師を8年間務めるなど、リーダー育成に尽力。独自開発した「コーチング忍者」研修は、(株)サザビーリーグ、(株)ワコールなどの企業に採用されている。チームビルディングの専門家としても活動し、多くのチームの再生に貢献。より良いリーダーになりたい方への個別推
導プログラムも提供している。プライベートでは2児の父として育児に奮闘中。
著書に、シリーズ 22万部を超えるベストセラーとなっている『否定しない習慣』『子どもを否定しない習慣』(以上、フォレスト出版)、『人間関係の悩みがなくなる期待しない習慣』(朝日新聞出版)、『「ごめんなさい」の練習』(PHP研究所)、『チームが「まとまるリーダー」と「バラバラのリーダー」の習慣』(明日香出版社)、『なぜか渉される人思わず干渉してる人』(ダイヤモンド社)ほか多数。
https://number-2.jp/

本書の要点

  • 要点
    1
    部下の心理的安全性を高め、チームの力を最大化するための関わり方が「否定しないマネジメント」である。
  • 要点
    2
    まず、部下やメンバーのことを知ることから始めよう。どんな仕事に喜びを感じるか。プライベートで好きなことは何か。相手に関心を寄せることが、否定しないマネジメントの最初の一歩である。
  • 要点
    3
    褒めるよりも「ポジティブフィードバック」がおすすめだ。無理に褒めずとも「それに取り組んでるんだね」と、観察ベースの声かけでもよい。
  • 要点
    4
    会議では前半を「否定しない時間」とし、メンバーが意見を出しやすい空気を醸成しよう。

要約

【必読ポイント!】否定しないマネジメント

「否定しないマネジメント」とは何か?

「否定しないマネジメント」とは、部下の心理的安全性を高め、チームの力を最大化するための関わり方である。

かつては部下をぐいぐい引っ張っていくリーダーシップが主流だったが、現代においては、新たな価値を一緒に創り上げていく「共創型」が求められている。そのベースとなるのが、「否定しない」というスタンスである。

では、「否定」とはどういうことか。著者がよく喩えに出すのは「陶器の壺」である。陶器の壺は1回トンカチで叩いても割れないが、何度も叩き続けるとヒビが入って割れてしまう。そして、一度割れると二度と元の壺には戻らない。

これと同じように、リーダーが部下やメンバーに対して小さな否定を続けると、チームが壊れてしまう可能性すらあるのだ。

本書における「マネジメントにおける否定」とは、部下の存在・意見・提案・行動の価値を認めず、切り捨てるような反応を指す。「それは間違ってるよ」「そんな考えは甘い!」「何度も同じミスするよね」というリーダーの言葉は、無意識のうちに部下の心を閉ざしているかもしれない。

また、相手の話に耳を傾けない、眉をひそめる、ため息をつく……といった行動や反応も、「否定された」と思われる可能性がある。こうした「否定」の積み重ねが、部下の信頼感を削いでいくのだ。

「否定しない」がもたらすメリット
whyframestudio/gettyimages

否定しないマネジメントには、さまざまなメリットがある。

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要約公開日 2025.11.27
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