

話し方は人間関係や仕事の成果に大きな影響を与えます。
とはいえ、「話し方の本が多すぎて、どれを読めばいいかわからない」「自分の悩みに合った本を効率よく選びたい」と感じている人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、基本的な話し方を学べる入門書から、好かれる・信頼される話し方、ビジネスの場で求められる話し方、リーダーのための話し方まで、話し方のおすすめ書籍を厳選してまとめました。気になる本があれば、ぜひチェックしてみてください。


話し方の定番本といえば、一番に思い浮かぶのは『人は話し方が9割』(永松茂久著)でしょう。シリーズ200万部を超え、歴史的なベストセラーとなった、伝説的な一冊です。
本書で特に印象的なのが、「無理にうまく話そうとしなくていい」という、マインド面のメッセージ。話しやすい人との会話を増やすことで、小さな成功体験が積み重なり、徐々に自信がついていくと説明されています。安心して話せる場をつくることが、結果的に話し方を変えていくのです。
また本書では、相手の話を広げる「拡張話法」や、否定語を減らす意識など、すぐに実践できる工夫も紹介されています。どれも難しいスキルではありません。ぜひ今日から取り入れてみてください。


『人は話し方が9割』を読んだ人には、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2026」でビジネス実務部門賞を受賞した続編、『人は話し方が9割 2』(永松茂久著)もあわせて読むことをおすすめします。
本書が大切にするのは、相手が気持ちよく話せるような気くばり。会話上手が自然にやっている「相手が話しやすい空気を作るための話し方」が、ステップごとに紹介されています。
『人は話し方が9割 2』は、「会話に大事なのはスキルよりメンタル」という言葉にピンときた人や、『人は話し方が9割』を読み、もう少し自信をつけたい人におすすめです。前作が多くの人に支持された理由を、改めて実感できるでしょう。


「話し方の本が多すぎて、どれを読めばいいかわからない」「何冊か読んだけれど、結局何が大事なのか整理できていない」――そうした悩みを抱えている人にまず読んでほしいのが、『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(藤吉豊・小川真理子著)です。
本書は、編集者・ライターとして数多くのビジネス書に携わってきたプロの2人が、タイトルどおり話し方・伝え方に関するベストセラー100冊を徹底的に読み込み、そこに共通して書かれている重要ポイントを抽出・整理した一冊。100冊のうち何冊で言及されているかを基準にランキング化しているため、多くの本が重視しているポイントが一目でわかります。
本書によると、第1位は「相手(聞き手)を中心に会話をする」。話し方の名著100冊のうち、70冊に取り上げられていたそうです。
本書は、話し方の本をこれから読み始めたい人はもちろん、何冊か読んだけれど知識が断片的なままの人に特におすすめの一冊です。どれから読むか迷ったら、まずこの本で全体像をつかんでみてはいかがでしょうか。


「何を話せばいいのかわからない」「会話が続かず、シーンとしてしまう」「説明しても相手に伝わらない」――雑談、説明、質問、人前で話す場面など、話し方で悩む場面は多いものです。
そうした話し方の悩みをまとめて解決したい人におすすめなのが、『話し方すべて』(桐生稔著)です。著者の桐生稔さんは、コミュニケーションスクールを運営し、全国で年間2000回以上の話し方研修・セミナーを行ってきたコミュニケーションの専門家です。
本書の最大の特徴は、話し方のコツを「70項目」に分け、網羅的に整理している点。雑談が苦手、説明が長くなってしまう、人前で緊張してしまうなど、話し方のよくある悩みに対して、「なぜうまくいかないのか」「どうすれば改善できるのか」を一つひとつ教えてくれます。
本書の書きぶりは一貫して、話し方に悩む人に寄り添っています。かつて話し方に苦手意識があったと語る著者だからこそ、読者にとことん寄り添えるのでしょう。どのコツも「これならできそう」と思えるレベルまで分解されているため、前向きな気持ちで読み進められるはずです。


同じく桐生稔さんの著書でおすすめしたい話し方の本といえば、『話し方の正解』です。
本書の核となる考え方は、「話し方の正解は、自分の中ではなく、相手の頭の中にある」というもの。つまり、相手の頭の中を想像し、相手が望んでいる言葉を察知してコミュニケーションをとれば、「誰とでもうまくやれる人」になれるということです。
日常生活、ビジネス、オンラインなど、さまざまなシチュエーションで使える55の「話し方の正解」が紹介されている本書。会話の内容よりも感情にフォーカスする、「if you」思考で話す、相手に合わせてリアクションするなど、一生使える「正解」ばかりです。


「悪気はないのに、なぜか評価されない」「ちゃんとやっているはずなのに、人間関係で損をしている気がする」――そんなモヤモヤを解消するヒントを与えてくれるのが、心理カウンセラーとして多くの相談を受けてきたコミュニケーションの専門家による『話し方で損する人 得する人』(五百田達成著)です。
本書の軸となっているのは、「世の中には、話し方で損をする人と得をする人がいる」というシンプルな前提。そして「話し方で損する人」と「話し方で得する人」を対比して、感じのいい話し方のコツを紹介しています。
特に印象的なのが、「相手の話を要約しすぎてはいけない」という指摘です。一見、頭が良さそうで親切に思える「要約」ですが、相手からすると「共感してもらえていない」「話を奪われた」と感じることがあります。そこで著者は、まずは最後まで聞き、「そうなんだ」「そうですよね」「大変でしたね」といった共感の言葉を増やすことが、信頼を積み重ねる近道だと書いています。
その他にも、ドキッとするような指摘が満載の本書。「自分は損するタイプかもしれない」と感じる人や、話し方・聞き方について指摘されたことがある人は、ぜひ読んでみてください。話し方を変えることで、あなたの良さがもっと伝わりやすくなるかもしれません。


五百田達成さんの著書でもう一冊おすすめしたいのが『超 話し方図鑑』。10代から70代までの360名のアンケート結果をもとに生まれた、好印象なコミュニケーション方法をまとめています。
本書の最大の特徴は、話し方を「話す・聞く」だけでなく、「態度」「書く」「リモート」といった切り口まで含めて、100の具体的な行動パターンとして図鑑形式で紹介している点。1トピック見開き1ページで完結する構成のため、気軽に読み進められます。
まず覚えておきたいのが、「あいさつはコミュニケーションの潤滑油」という考え方です。あいさつは、話の中身とは直接関係ないように見えて、実は人間関係をスムーズに動かす重要な役割を果たしています。話す前にきちんとあいさつをするだけで、相手は安心し、こちらの話を受け入れやすくなる――そう言われると、あいさつをあらためて大切にしようと思えるのではないでしょうか。
話し方の基本を楽しく学びたい初心者はもちろん、対面とオンラインの使い分けに悩んでいるビジネスパーソンにもおすすめの一冊です。


「会話が途中で途切れてしまう」「沈黙になると焦ってしまい、何を話せばいいかわからなくなる」――雑談や初対面の会話に苦手意識を持つ人におすすめしたいのが、『誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール』(野口敏著)です。著者の野口敏さんは、「トーク&話し方教室TALK」を主宰し、これまで5万人以上にコミュニケーション指導を行ってきた会話のプロ。本書は2009年の発売以来、15年以上にわたって読み継がれてきたロングセラーで、会話に悩む多くの人を支えてきました。
本書でまず学びたいのは、「会話が続かない原因は、話題不足ではなく“聞き方”にある」という考え方です。人は、自分の話を聞いてもらえていると感じたときには自然とどんどん話したくなる一方、反応が薄かったり、話の腰を折られたりすると、話す気持ちはしぼんでしまいます。著者は、会話を続けるカギは「うまく話すこと」ではなく、「相手の気持ちを受け止める反応」にあると指摘します。
印象的なのが、「いきなり質問しない」というルールです。多くの人は会話を広げようとして、すぐに質問を投げかけがちですが、それがかえって相手の話したい方向を遮ってしまうことがあります。すぐに質問するのではなく、「そりゃ大変でしたね」などと相手の気持ちに寄り添う一言を返すことを心がけましょう。
また本書では、「気持ちをちょっぴりオープンにする」という自己開示のコツも紹介されています。大げさな体験談や立派な話題は不要で、「ちょっと嬉しかった」「少し恥ずかしかった」といった素朴な感情を添えるだけで、相手は共感しやすくなり、会話が広がりやすくなるのです。
本書は、雑談が苦手な人、初対面の会話で緊張してしまう人、沈黙を必要以上に恐れてしまう人におすすめの一冊です。


自分の話し方の欠点を把握したい――そんな人におすすめするのは『話し方の一流、二流、三流』(嶋津良智著)です。
本書の大きな特徴は、一流、二流、三流という比較形式で話し方を整理している点。ありがちな失敗例(=二流・三流)と、成果につながる一流の選択が並べて示されるため、「何を変えればいいのか」が一目で理解できます。
たとえば、「どこで話すか」「どんな場を選ぶか」。三流は場を考えず、二流は自分のホームで話し、一流はほしい成果が得られやすい場所を選ぶといいます。重要な指摘や本音の対話は、騒がしい場所ではなく、落ち着いた環境を用意するだけで、相手の受け取り方が大きく変わるのです。
話し方の一流、二流、三流の行動習慣が比較されている本書を読めば、自分の話し方の答え合わせができるでしょう。もしあなたの話し方が二流か三流なら、一流の話し方を取り入れてみてください。


ノウハウをまとめた本より、「対話」をテーマにした本を読みたい気分なら、『対話力 ― 人生を変える聞き方・話し方』(阿川佐和子・齋藤孝著)がイチオシです。
本書は、作家・エッセイストとして数多くのインタビュー経験を持つ阿川佐和子さんと、明治大学教授でコミュニケーション論の第一人者である齋藤孝さんによる対談形式の一冊。話すことのプロフェッショナル2人が、「対話とは何か」を実例とともに掘り下げています。
豊富な経験を持つ2人だからこその、深いメッセージが詰まった一冊。対話を違った角度からとらえるきっかけになるでしょう。


自分はコミュニケーションが苦手だと思っている人に寄り添ってくれるのが、『元コミュ障アナウンサーが考案した 会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』(吉田尚記著)です。著者の吉田尚記さんは、ニッポン放送のアナウンサーとして活躍する一方で、自身を「元コミュ障」と公言しています。本書は、そんな吉田さんだからこそ言語化できた、リアルな実践法が詰まった一冊です。
本書で繰り返し伝えられているのは、「コミュニケーションは、誰でも最初からできて当たり前のものではない」という前提。その前提のもと、会話を続けるための24の「武器」がまとめられています。
「武器」のうちの一つが、「オウム返し」です。相手の言葉をそのまま、あるいは少し言い換えて返すだけで、「あなたの話をちゃんと聞いています」というメッセージが伝わると吉田さんはいいます。
会話が苦痛に感じる人、雑談や初対面のコミュニケーションに不安を持っている人は、ぜひ読んでみてください。きっと気持ちが楽になるはずです。


『誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール』の野口敏さんの著書で、もう一冊おすすめしたいのが『またすぐに! 会いたくなる人の話し方』(野口敏著)です。タイトルの通り、すぐ会いたくなるような、素敵な人になるための話し方をまとめています。
本書の中心となるのは、「相手を主人公にして話す」というシンプルな原則。多くの人は、無意識のうちに自分の話をどう伝えるかに意識が向いてしまいます。しかし著者は、会話の主役は常に「相手」であり、相手が気持ちよく話せたかどうかが、次につながるかを左右すると説きます。
印象的なのが、「人は誰でも、自分の話に興味を持ってほしい生き物だ」という指摘。肯定されたい、共感してほしい、理解されたい。こうした欲求を満たしてもらえたとき、人は自然と「この人とまた話したい」と感じるのです。本書では、相手の言葉をよく観察し、そこに含まれる感情や背景に目を向けることの大切さが繰り返し語られています。
会話において、相手を主人公にする姿勢を忘れないだけで、あなたの話し方と人間関係は確実に変わっていくでしょう。


「感じのいい人とそうでない人の違いを知り、自分も感じのいい人になりたい」――そんな人におすすめするのは『なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣』(藤本梨恵子著)。心理学やNLP(神経言語プログラミング)をベースに、人間関係やコミュニケーションの改善を支援してきた藤本梨恵子さんが、雑談から仕事、プレゼンまで幅広い場面で使える「人を惹きつける話し方」を、100の具体的な習慣として紹介しています。
本書を通してインストールしたいのは、「人は自分の話に関心を持ってくれる人に惹かれる」という考え方。多くの人は、会話を盛り上げようとして話題や内容に意識を向けがちですが、著者はそれ以前に「相手の関心がどこに向いているか」を見ることが重要です。誰しも最大の関心事は自分自身であるため、その前提に立って話題を選ぶだけで、会話は大きく変わるのです。
また、「Iメッセージ」の重要性も、本書の大きなポイントです。相手を主語にして責めるのではなく、「私はこう感じた」「私はこう思った」と自分を主語にして伝えることで、言いにくいことを伝える場面でも、関係性を壊さずに済みます。
派手なテクニックではなく、日常の小さな習慣を積み重ねることで、話し方の印象は確実に変わる。そう実感させてくれる一冊です。


『新装版 なぜか好かれる人の話し方 なぜか嫌われる人の話し方』は、1996年の初版以来、改訂・復刊を重ね、20年以上読み継がれてきた、話し方のロングセラーです。
相手の話を「要するに」「つまり」とまとめすぎない、「私」という言葉を多用しない、「察してほしい」と相手に求めすぎない……本書で挙げられている「なぜか嫌われる人の話し方」は、どれも、ついついやってしまいがちなことではないでしょうか。「自分は悪気なく話しているはずなのに、なぜか人間関係がうまくいかない」と感じている人は、ぜひ手に取ってみてください。


「大人の話し方・言葉づかい」を体系的に整理してくれるのが、『好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい』(桑野麻衣著)です。著者の桑野麻衣さんは、ANAでの接客経験をはじめ、再春館製薬所グループ、ジャパネットたかたなど、異なる企業文化の現場を渡り歩いてきた接遇・コミュニケーションの専門家。現在は研修講師として、多くのビジネスパーソンに言葉づかいの重要性を伝えています。
本書では、感謝や謝罪を伝えるときの言葉づかいだけでなく、「なるほど」という相づちの使い方や、「させていただく」の多用が与える印象など、日常的に使いがちな表現についても注意が促されています。社会人として一段階ステップアップしたい人、言葉づかいに自信を持ちたい人に一読をおすすめします。


同じく桑野麻衣さんの話し方本でおすすめするのが『「また会いたい!」と言われる 一流の話し方』(桑野麻衣著)です。
本書で印象的なのが、「話す表情」よりも「聞く表情」が相手の印象を左右するという指摘です。人は会話の多くの時間を「聞く側」として過ごしています。そのとき無表情だったり、反応が乏しかったりすると、相手から「関心がない」「心が通っていない」と受け取られてしまいかねません。そこで本書では、目・眉・口元といった表情筋を意識し、生き生きとした「聞く表情」をつくることの重要性が解説されています。
また、「好かれる」と「信頼される」のバランスについても、本書の大きなテーマです。親しみやすさだけを重視すると軽く見られ、信頼感だけを意識すると近寄りがたい印象になるもの。一流の人は、この2つを場面に応じて使い分けているのだといいます。
「好かれる」と「信頼」を両立し、一流の話し方を身につけたいなら、ぜひ手に取ってみてください。


「初対面で信用されない」「内容は悪くないはずなのに、軽く見られている気がする」――実はその原因は、「話す内容」ではなく、「声と話し方」にあるかもしれない。
そんな視点から、信頼される発声方法と話し方を教えてくれるのが、『「この人なら!」と秒で信頼される声と話し方』(下間都代子著)です。著者の下間都代子さんは、フリーアナウンサー・ナレーターとして長年活躍し、京阪電車や阪急電鉄の車内放送、報道番組、CMナレーションなども担当してきた「声と話し方」のプロ。本書では、その現場経験をもとに、信頼感を生む声と話し方を解説しています。
まず覚えたいのが、「信頼感を与える声の3要素」として紹介されている「トーン」「ボリューム」「テンポ」の組み合わせ。著者によれば、「大きくて低めの声で、かつゆっくりとした話し方」ができると、人は相手に信頼感を抱きやすくなるそうです。
「声」という観点から、信頼される話し方を教えてくれる本書。話す内容には自信があるのになぜか評価されにくい人や、第一印象で損をしてきたと感じている人におすすめの一冊です。


「一生懸命説明しているのに、相手の反応が薄い」「正論を言っているはずなのに、人が動いてくれない」――そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに向けて書かれたのが、『世界最高の話し方』(岡本純子著)です。著者の岡本純子さんは、世界のトップリーダーや企業幹部を指導してきたコミュニケーション・ストラテジスト。「伝説の家庭教師」とも呼ばれ、1,000人以上の経営者・幹部の話し方を劇的に変えてきた実績を持ちます。
本書で特に注目したいのは、「感情(エモーショナル)」と「論理(ロジカル)」の両輪を使う「エモロジカル」な話し方。ロジックだけでは納得は得られても共感は生まれず、感情だけでは説得力に欠ける。だからこそ、ストーリーや比喩を使って「絵を見せるように話す」ことが、相手の五感を刺激し、理解と共感を同時に引き出すと解説されています。
本書は、プレゼンや会議、英語でのコミュニケーションなど、「伝える場面」で結果を出したいビジネスパーソンに特におすすめの一冊。人を動かす話し方を身につけたいなら、ぜひ読んでみてください。


話すことに苦手意識があり、仕事がうまくいかない――そんな人におすすめするのは『「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方』(高橋浩一著)です。著者の高橋浩一さんは、東京大学経済学部卒業後、営業・コンサルティングの現場で数万人以上のビジネスパーソンを支援してきました。幼少期は引っ込み思案で、人にお願いすることすら苦手だった自身の経験をもとに、「人を動かす話し方」を言語化しています。
本書の大きな特徴は、「伝わらない原因は、あなたの話し方ではなく“相手の脳の仕組み”にある」と指摘している点です。人の脳には、本能を司る「古い脳」と、論理を担う「新しい脳」があり、お願いや提案をいきなりロジックでぶつけると、相手の古い脳が警戒モードに入ってしまう。すると、どれだけ正しい話でも受け入れてもらえなくなる――本書では、こうした脳科学の視点から、コミュニケーションのすれ違いが説明されています。
そこで著者が提案しているのが、「人を動かす3ステップ」。
ステップ(1)相手を「3つのタイプ」に分類する
ステップ(2)「6つのツボ」で相手が動く“理由”をつくる
ステップ(3)「4つの枕詞」を使って伝える
相手を「論理タイプ」「感情タイプ」「政治タイプ」に分け、それぞれに刺さる理由や言葉を使い分けることで、無理なくYESを引き出せると解説されています。
たとえば、論理タイプには「一貫性」や「メリット」、感情タイプには「本音」や「一体感」、政治タイプには「権威」や「みんながやっている」という安心材料が有効だといいます。あなたも直感的に「これは効果がありそう」と感じるのではないでしょうか。
本書は、「ちゃんと伝えたい」「人に動いてほしい場面が多い」人におすすめの一冊。お願いや提案が通らずに悩んできた人が読めば、きっと多くのヒントが得られるはずです。


「オンライン会議だと、なぜか話がかみ合わない」「対面ならうまくいくのに、画面越しだと冷たい人だと思われていそう」――そんなオンライン特有のコミュニケーションの悩みに向き合った一冊が、『オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方』(桑野麻衣著)です。オンラインとオフラインの違いを冷静に整理しながら、今の時代に必要な話し方が言語化されています。
今日から取り入れたいのは、初対面のオンラインコミュニケーションで、「プチ自慢」と「プチ自虐」を使った自己開示をすること。相手が素直に褒めやすい小さな実績や、共感しやすい失敗談を織り交ぜることで、「この人は裏表がなさそう」「本音で話してくれそう」という印象を与えやすくなるといいます。
リモートワークやオンライン商談に苦手意識を持っている人、対面と同じやり方でうまくいかずに悩んでいる人は、ぜひ手に取ってみてください。


ビジネスで使える話し方全般を学びたい人には『話し方の戦略』(千葉佳織著)がおすすめ。
著者の千葉佳織さんは、スピーチライター・話し方トレーナーであり、株式会社カエカの代表として、これまで5,000人以上の経営者・ビジネスパーソン・政治家のスピーチやプレゼンに携わってきました。本書では、そのノウハウが惜しみなく明かされています。
印象的なのが、ストーリーの使い方。事実やデータだけを並べるのではなく、自分自身の経験や弱みを適切に織り交ぜることで、共感と説得力が生まれるそうです。特に、弱みは成果や決意とセットで語ると、ネガティブに聞こえず、聞き手は自然と引き込まれるといいます。
指原莉乃さんの総選挙スピーチなど、有名人や芸能人の話し方を例に挙げながら解説しているのも、本書の特徴。「だからあの人の話に惹き込まれるのか!」と納得しながら、楽しく学べるでしょう。


「上司にはちゃんと報告しているつもりなのに、評価されていない気がする」「部下のためを思って言った言葉が、なぜか相手のモチベーションを下げてしまう」――管理職や中堅社員になるほど、こうした伝え方の難しさに直面する場面は増えていくものです。
そんな悩みに具体的な処方箋を示してくれるのが、『上司に信頼される話し方 部下を傷つけない話し方』(比嘉華奈江著)です。著者の比嘉華奈江さんは、ANAで14年間客室乗務員として勤務した経験を持ち、現在は企業研修講師・組織開発コンサルタントとして、500社以上・2,000回を超える登壇実績を持つコミュニケーションのプロ。本書で、職場で起こりがちな「すれ違い」を防ぐ工夫を丁寧に解説しています。
本書の特徴は、相手を傷つけずに自分の思いを伝えられる84の「魔法のフレーズ」が紹介されている点。試してみると、ちょっとした言葉で相手の反応が変わることに気づくはずです。
管理職だけでなく、これから後輩を持つ人、上司との関係に悩んでいる人に、ぜひ読んでほしい一冊です。


歴史的なベストセラーとなった『人は話し方が9割』のリーダー編として刊行されたのが『リーダーは話し方が9割』(永松茂久著)です。
本書の教えのうち、特に胸に刻みたいのは、「人は自己肯定感だけでは動かない」。多くのリーダーは、部下を褒めたり認めたりすることでやる気を引き出そうとします。しかし著者は、それだけでは不十分だと指摘します。重要なのは、部下が「自分はこの場で必要とされている」「期待されている」と感じられる自己重要感です。この感覚が満たされて初めて、人は主体的に動き出すのです。
そのための具体的な方法として紹介されているのが、「フォーユートーク」。これは、「自分が何を言いたいか」ではなく、「相手にとってどうか」を軸に言葉を選ぶ話し方です。相手を主語にする、相手に疎外感を与えない、相手を否定しない、事前に相手の興味を知っておく、相手が自分の未来にワクワクできるようにする、「求められているもの」と「伝えたいこと」のバランスを取る、相手に集中する。この7つを心がけることで、部下の自己重要感を高め、信頼関係を築けると説明されています。
部下を思うあまり空回りしてしまう人、指示や注意がうまく伝わらずに悩んでいる人に、今すぐ手に取ってほしい一冊です。
![できるリーダーは、「これ」しかやらない[聞き方・話し方編]](https://static.flierinc.com/summary/3167_cover_300.jpg)
![できるリーダーは、「これ」しかやらない[聞き方・話し方編]](https://static.flierinc.com/summary/3167_cover_300.jpg)
「部下に何度説明しても、同じミスを繰り返す」「本音を聞きたいのに、『問題ありません』で会話が終わってしまう」――そんなリーダーに対し、聞き方と話し方のコツを教えてくれるのが、『できるリーダーは、「これ」しかやらない[聞き方・話し方編]』(伊庭正康著)です。著者の伊庭正康さんは、リクルートグループでトップ営業・管理職を経験し、その後は企業研修やコーチングを通じて多くのリーダーを支援してきました。本書では、成果を出し続けるリーダーに共通する聞き方と話し方を、「30の質問」として体系化しています。
まず試したい「質問」は、部下の本音を引き出すための「if・asクエスチョン」。「もし〜だとしたら、何があると解決できそう?」「仮に制限がなかったら、どうしたい?」といった問いかけは、部下の防御反応を下げ、考えを言葉にしやすくします。いきなり核心を突くのではなく、少し距離を取った質問を挟むことで、対話がスムーズに進むのです。
1on1ミーティングやフィードバックの場面についても具体的にアドバイスがあり、今すぐ実践できる内容ばかり。部下との関係を円滑にし、チームの力を引き出したい人にとって、確かなヒントが得られるでしょう。


「注意しただけなのに、パワハラだと思われないか不安になる」「気をつかいすぎて、逆に距離が縮まらない」――後輩や部下、年下の人とのコミュニケーションに、こんなモヤモヤを感じたことはありませんか。昔と同じ感覚で接しているとズレを感じる一方で、どう振る舞えば正解なのかは誰も教えてくれない。それが、今の職場で多くの人が抱えている悩みです。
そんな悩みを抱えている人に読んでほしいのが、『部下 後輩 年下との話し方』(五百田達成著)です。価値観や働き方が多様化する中で、年下世代とどう話せばいいのかを、具体的なシーン別に解説しています。
特に印象的なのは、「何かあったら言ってね」という声かけが、実はあまり機能していないという指摘。漠然とした言葉では、後輩や部下は「本当に頼っていいのかわからない」と感じてしまうもの。本書では、「リサーチでも手伝おうか」「この部分、一緒に見ようか」など、具体的に提案する声かけこそが、信頼関係を築く近道だと紹介されています。
本書は、年下との距離感に悩んでいる人、注意や指導に慎重になりすぎてしまう人、世代ギャップを感じながらも良好な関係を築きたい人におすすめの一冊です。年下とのコミュニケーションを改善したいなら、ぜひ読んでみてください。
「どんな本を選んでいいかわからない」「本を読む時間が取れない」「効率よくたくさんの本を読んで知識を得たい」という方は、1冊10分で読める本の要約サービス「flier(フライヤー)」を活用し、スキマ時間にインプットしてみてはいかがでしょうか。
話題の新刊から定番の名著まで、編集部が厳選したおすすめ本の要約を、ぜひチェックしてみてください。
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