超ミニマル主義

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出版社
ダイヤモンド社

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出版日
2022年09月13日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

現代人は常に疲れている。仕事は増える一方で、次々に意思決定を迫られる。ここ数か月、ゆっくり過ごした記憶がないほど忙しいのに、満足いく成果が上がっているわけでもない――。そんなあなたには、本書を贈りたい。

著者は執筆家の四角大輔氏だ。成果を出せず部署内で孤立していた四角氏は、出世コースを外れたことがはっきりした30歳の頃、仕事の優先順位を下げ、付き合いの飲み会や長時間労働を捨てることに。すると「羽が生えたように」生産性が上がり、破格の成果を出せるようになったという。その後はすべてを手放してニュージーランドに移住。ミニマルで幸せな生き方を実践しつつ、フリーランスとして成功を収めている。

本書では、そんな四角氏の「超ミニマル主義」――服装、モノ、情報、ワークスペース、スケジュール、タスク、思考、習慣を軽量化する生き方――が徹底的に明かされる。その本質は、余計なコトとモノを手放し、楽でシンプルな働き方を選択すること。仕事が楽しくなれば生活は充実し、心身が健康になり、継続的に高いパフォーマンスが出せる。するとさらに仕事が楽しくなり、人生の幸福度が上がるという好循環が生まれるのだ。

仕事がうまくいかず自信をなくしている人はもちろん、段取り上手で、常に先々のことを考えて走り続けている人にも本書を手に取ってほしい。「超ミニマル主義」を取り入れれば、もっと楽しく、もっと大きな成果を出せるようになるはずだ。

著者

四角大輔(よすみ だいすけ)
執筆家・環境保護アンバサダー
1970年、大阪の外れで生まれ、自然児として育つ。91年、獨協大学外国語学部英語学科入学後、バックパッキング登山とバンライフの虜になる。95年、ひどい赤面症のままソニーミュージック入社。社会性も音楽知識もないダメ営業マンから、異端のプロデューサーになり、削ぎ落とす技法でミリオンヒット10回を記録。
この壮烈な経験で得た「会社員サバイバル術」と、この後に構築する組織・場所・時間・お金に縛られない「自由自在なワークスタイル」を網羅したのが本書。
2010年、すべてをリセットしてニュージーランドに移住。湖畔の森でサステナブルな自給自足ライフを営む。年の数ヶ月を移動生活に費やし、65ヶ国を訪れる。19年、約10年ぶりのリセットを敢行。CO₂排出を省みて移動生活を中断。会社役員、プロデュース、連載など仕事の大半を手放し、自著の執筆、環境活動に専念する。21年、第一子誕生を受けて、ミニマル仕事術をさらに極め ── 週3日・午前中だけ働く ── 育児のための超時短ワークスタイルを実践。
著書に、『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』(サンクチュアリ出版)、『人生やらなくていいリスト』(講談社)、『モバイルボヘミアン』(本田直之氏と共著、ライツ社)、『バックパッキング登山入門』(エイ出版社)など。

人生デザインの学校(LifestyleDesign.Camp)学長
ポッドキャスト(noiseless world)ナビゲーター
公式サイト(https://daisukeyosumi.com/)
Instagram(@daisukeyosumi)

本書の要点

  • 要点
    1
    不安定な現代に必要なのは、「何をしないか」を決める勇気だ。
  • 要点
    2
    夕方の過ごし方と睡眠の質が翌日のパフォーマンスを決める。毎朝仕事を始める前に、その日のタスクと予定をチェックしながら「今日は〇時に終わらせ、〇時に帰宅し、〇時にベッドに入る」と計画を立てよう。
  • 要点
    3
    1つの素晴らしい成果がキャリアの分かれ道となる。ダラダラ働くのではなく、大事な一瞬に労力を注ぎ込む、メリハリのある働き方を選ぼう。

要約

超ミニマル主義とは

身軽になれば成果は上がる

仕事ができなかった20代の著者は、先輩や上司から嫌われ、部署内で孤立していた。だが、出世への道が閉ざされたと気づいた30歳のとき、仕事の優先順位を下げ、嫌われたくない病やお付き合いの飲み会、長時間労働、気合や根性、他人の目といった“荷物”を捨てると、驚くような事態が起こった。心身と人間関係が楽になって仕事が楽しくなり、迷いがなくなって最も大事なことに集中でき、創造性が向上して、タスクにかかる時間が劇的に短縮したのだ。

30代の最後には、絶好調だった「会社員としての仕事」を捨ててニュージーランドに移住。仕事の9割をリモート&在宅で行うフリーランスに転身した。

最高年収を更新した後は、お金の代わりに失った時間を取り戻すべく、仕事の大半を手放すことに。仕事を増やさず、自由時間は削らずに所得増を実現した。

「得る」より「削ぎ落とす」
Mihaela Rosu/gettyimages

仕事を減らしたのに所得が増えたのは、すべてにメリハリを付けたからだ。具体的には、モノ、情報、タスク、空間、スケジュール、人間関係、ストレスを「最小・最軽量化」した。その結果、体と脳のパフォーマンスが上昇し続け、継続的にいい仕事ができるようになっていた。

不安定な時代に必要なのは、「何をするか」ではなく、「何をしないか」を決める勇気だ。「何かを得る」スキルではなく、足るを知る極意と「何かを削ぎ落とす」ミニマル術を習得しよう。

「超ミニマル主義」の教義は8ヶ条に集約される。

(1)最も大切なことに集中するために、他のすべてを手放す

(2)身軽さ、自由度の高さ、遊び心が、潜在能力を最大化する

(3)最短時間で最大効果、最小労力で最大パフォーマンスを

(4)仕事を愛し、楽しんで働くことで最高のアウトプットを

(5)心を軽くするために、体の負担と環境負荷を最小化する

(6)上質な成果を出し続け、持続的に働くために暮らしを整える

(7)時間に極端なメリハリをつけて初めて、人生は豊かになる

(8)仕事は究極の遊びであり、働き方は生き方である

スケジュールの軽量化

夕方を軽くする――セルフケアタイムを組み込む

1日の始まりは、朝ではなく夕方だ。夕方の過ごし方と睡眠の質が翌日のパフォーマンスを決める。

そのためにも、朝に「イブニングプラン」を立てよう。通勤中に、その日のタスクと予定をチェックしながら「今日は〇時に終わらせ、〇時に帰宅し、〇時にベッドに入る」と計画を固めるのだ。

イブニングプランには必ず、“仕事を完全に忘れられる時間=セルフケアタイム”を組み込むこと。心が喜ぶこと、心安らぐことであれば何をしてもいい。メールなどの「仕事ノイズ」は絶対に持ち込まないこと。

1日を軽くする――「孤独の朝×社交の午後」をデザインする
Adam Smigielski/gettyimages

仕事効率アップのためには、世間と時間をずらして行動することだ。

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要約公開日 2022.11.14
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