自らの限界を真正面から受けとめ、そのなかへ飛び込んでいく生き方を、本書では「不完全主義」と呼ぶ。この生き方によって、自由や落ち着き、人とのつながりが手に入り、生きている実感が湧いてくるという。
すべてを完璧にこなそうとする戦いをやめたとき、限りある時間と注意力を本当に大事な目的に注げるようになる。そして、落ちついた心で、今この瞬間を生きられる。
本書の構成としては、4週間で「心のリトリート」を体験できるようになっている。週ごとにテーマがあり、第1週では、まず自分の有限性を受けとめる。第2週では、不完全でも果敢に行動を起こす。第3週では、余分な力を抜いて物事の自然な進みを促す。第4週では、未来のことばかり考えず、今ここにある現実を生きてみる……という流れだ。要約では、第2章からリトリートDAY8~14の内容を紹介する。
自分の限界を受け入れることは、人生を受け身に生きることではない。有限性に向き合うほうが有意義なことができる。「すべて完璧にやろう」という態度を手放せば、より豊かな活動に時間を注げるのだ。
第2週では「不完全な行動の起こし方」について向き合っていく。まずは、今すぐ決められることを探して、意思決定することだ。意思決定に関する本の多くは、問題が向こうからやってくる前提で書かれている。だが、人生を豊かにするには、決定の機会を待つよりも、自ら探しに行くほうがいい。
3,400冊以上の要約が楽しめる